第一生命ホールを拠点とする「トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)」が誕生してから3年。先日、初の室内楽の演奏会を行いましたが......

首席奏者が集まっての小さなオーケストラのようなベートーヴェンの七重奏曲と、

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シューベルト晩年の深遠なる五重奏曲(ゲスト:原田禎夫)は、今思い出してもため息が出てしまうほどすばらしいものでした(自画自賛です。すみません)。終演後に、このシューベルトの第2楽章を思い出すだけで1週間は幸せな余韻の中で生きていける......と思ったのですが、1週間が経過した今、さらに2、3週間くらいは生きていけそうです。

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さて、そんな余韻が続いているなか、いよいよ11月11日は、「晴れオケ」本番、オーケストラの演奏会です。室内楽にもご出演いただいたチェロ首席奏者の山本裕康さんに、この「晴れオケ」の魅力を語っていただきましたので、何回かに分けてご紹介しましょう。

_MG_8098.jpg指揮者なしのオーケストラとは

「晴れオケ」メンバーは、都響はじめ、東フィル、神奈川フィル、新日フィル、N響など、様々なオーケストラに属している人が多いので、普段は指揮者が望んだことを具現化しています。でも「晴れオケ」は指揮者なしでどこまでできるんだろう、という思いがありますね。

リハーサルはコンサートマスターの矢部さんがリーダーになって進めていきますが、「晴れオケ」には、「そこはこうした方がいいのでは」と言う人もちゃんといます。ひとりひとりの意見は興味深いし、意見を言って進めていくので、室内楽的になっていると感じます。一番大きいのは「呼吸」ですね。弦楽器は息を吸っていても音が出せますが、管楽器は息をはいている時しか音が出せないわけで。編成が小さいので、舞台では僕のすぐ後ろに管楽器がいて、指揮者がいない分、自分の耳が開く感じがします。

チェロやコントラバスは、モーツァルトなどの古典では、「きざみ」といって同じ音をド・ド・ド・ド...と弾いていることが多いのですが、管楽器がひとつの音をずーっと伸ばしている時にも、(音楽的に)前に行っているかで、僕たちのきざみも変わるのです。ですからリハーサルでは、例えば「(ここでは)前に行きたいか」といったことを管楽器メンバーに確認します。

「きざみ」も奥深くて、ソ・ソ・ソ・ソ...とやっていても、例えば、ソシレの和音の中のソなのか、ソドミの和音のソなのかで同じソでも違うわけですね。その上に載っているハーモニーを知らないと弾けないのです。チェロやコントラバスといった低音から聴こえてくるオーケストラはすばらしいと思います。低音がきちんとしていると、ヴァイオリンなどのメロディーが気持ちよく歌えるのです。そういうオーケストラでありたいですね。

次回は、山本裕康さんが語る「晴れオケ」のキーパーソンについて。お楽しみに。

写真はすべて(C)大窪道治

2017年10月7日「晴れオケメンバーによる室内楽」より

(たな)

トリトン晴れた海のオーケストラ第3回演奏会


■日時:2017年11月11日(土) 14:00開演
■出演: トリトン晴れた海のオーケストラ
【オーボエ】広田智之※
【コンサートマスター】矢部達哉
【ヴァイオリン】双紙正哉 会田莉凡 景澤恵子 塩田脩 戸上眞里 
直江智沙子 福崎雄也* 松浦奈々 三原久遠 渡邉ゆづき 
【ヴィオラ】篠﨑友美 瀧本麻衣子* 福田道子* 村田恵子
【チェロ】山本裕康 清水詩織 森山涼介 【コントラバス】池松宏 佐野央子
【フルート】小池郁江 斎藤光晴 【オーボエ】池田昭子 大島弥州夫
【クラリネット】三界秀実 糸井裕美子 【ファゴット】岡本正之 岩佐雅美
【ホルン】西條貴人 和田博史 【トランペット】高橋敦 中山隆崇
【ティンパニ】岡田 全弘
■演奏プログラム <オール・モーツァルト・プログラム>
歌劇「フィガロの結婚」序曲 K492
オーボエ協奏曲 ハ長調 K314 ※独奏:広田智之(オーボエ)
セレナータ・ノットゥルナ ニ長調 K239
交響曲第39番 変ホ長調 K543
■S席¥6,000 A席¥5,500 B席¥3,500 ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下)

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アーティスト・インタビューはこちら

「トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)」3年目となる今年、奇跡のアンサンブルの要となっている首席奏者たちが集まっての「晴れオケメンバーによる室内楽」を初めて開催します。

Sadao Harada Photo.jpgこのコンサートの後半で取り上げるのは、シューベルトの晩年の大作、弦楽五重奏曲。通常の弦楽四重奏にチェロを1本加えたこの編成に、第2チェロとしてお迎えするのが、元東京クヮルテットのチェリスト原田禎夫さんです。

ドイツを拠点に、今もなお世界で活躍する原田禎夫さんを敬愛する晴れオケのチェロ首席山本裕康さんが、その言葉をツィッターでつぶやいて、そのおもしろい!と話題になっていたのはごぞんじですか?

ここに「原田禎夫語録」としてまとめられていますが、読んでいるとつい吹き出してしまいます。
https://togetter.com/li/504370

Vc_山本裕康.jpg例えば

「ひろやすくん、飯食べるの10日にしようよ。俺大丈夫だから」と世界の原田禎夫さん。「僕も全然大丈夫ですよ、じゃあご希望のお店予約しておきますね、10日で良いですね?」と言うと「10日ぐらい、ってしといてくれよ。いくら約束だからって縛られるの苦手なんだよな」と禎夫さん。
はぁ?(2016年5月7日)

世界の原田禎夫さんにも苦手な物が。今日意外にも「山椒」が食べれない事を告白。矢部くんが「鰻にもかけないの?」と言うと「鰻に山椒なんて非常識。鰻に失礼だよ。しかも早くから俺はアメリカに行っただろ?」と。いやいや、鰻に失礼でもないし山椒がなかった縄文時代からアメリカに行ってたのかよ?(2016年8月29日)

などなど、涙なしには読めないほどおもしろいのです。

シューベルトの弦楽五重奏曲に関しては、「原田禎夫語録」には、こんなつぶやきがありました。

シューベルトの弦楽5重奏拝聴。上海カルテットと原田禎夫さん。あの一発のピチカートで世界を変えられる禎夫さんの音楽家としての魂と技術に激しく心を揺さぶられて感動。それと合わせてシューベルトの破格のこの作品に再び深く頭を下げたい。(2012年11月1日)

ちなみに、あまりに原田さんのピッツィカート(弦を指ではじく奏法)がすばらしすぎて、山本さんが教えてください、とお願いしたところ「どうせ俺は弓を持ったらヘタクソだよ」と返されたとか(笑)。
でも、どうしてこんな音が出せるようになったのか、どうして気づいたのか聞いたところ
「そういう音を求められたからだ」と。
かっこいいですね!

チェロおふたりの共演が今から楽しみでならないシューベルトの弦楽五重奏曲、どうぞお楽しみに。
(たな)

トリトン晴れた海のオーケストラ 晴れオケメンバーによる室内楽

■日時:2017年10月7日(土) 14:00開演
■出演: 矢部達哉/松浦奈々(ヴァイオリン) 篠﨑友美(ヴィオラ) 山本裕康(チェロ) 原田禎夫(チェロ/ゲスト) 池松宏(コントラバス) 三界秀実(クラリネット) 岡本正之(ファゴット) 西條貴人(ホルン)
■演奏プログラム
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D956
■S席¥5,000 A席¥4,500 B席¥3,500 ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下) 2公演セット券 S¥10,000( *11/11トリトン晴れた海のオーケストラ第3回演奏会 )

■公演詳細は こちら

■インタビューは こちら

第一生命ホールを拠点とする「トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)」が誕生してから3年、今年も秋に「晴れオケ」の定期演奏会を開催します。

3年目となる今年は、奇跡のアンサンブルの要となっている首席奏者たちが集まっての「晴れオケメンバーによる室内楽」を初めて開催することになりました。

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コンサートの後半で取り上げるのは、シューベルトの晩年の大作、弦楽五重奏曲。通常の弦楽四重奏にチェロを1本加えたこの編成に、第2チェロとしてお迎えするのが、元東京クヮルテットのチェリスト原田禎夫さんです。

ドイツを拠点に、今もなお世界で活躍する原田禎夫さんですが、10月のこの日程は、奇跡的に日本にいる予定になっていたそうで、「ああ、矢部達哉さんや山本裕康さんなら昔からよく知っているので、いいですよ」とご快諾いただき、晴れて!「晴れオケメンバー」との共演が実現することになりました。

矢部さんも、原田さんのことは「大好き」だそうで、愛情込めて話してくださったエピソードをご紹介しましょう。

yabe tatsuya.png「原田さんは、うれしいことに僕のことを友達と言ってくださるのですが、実際に会うと毒づいてばかりです。どれだけ嫌な人かと言うと(笑)、僕は実はバターが嫌いなのですが、食事をごいっしょすると、いつも『それ、バター入っているよ』って。70歳にもなって毎回ですよ。それから、僕が禁煙に成功しかけた時も、どう?って煙草に火をつけてくれて......あれで禁煙を断念しました」

「そんな、中学生が大人になっちゃったみたいな方なんですが、それが音楽もそうなんです。音楽も発想も若々しくて、若い人の意見を『いいね、それやってみよう』とすぐに挑戦するんです」

「ただひたすらチェロをさらって(練習して)いるのが一番楽しいのだそうです。今はデュッセルドルフにお住まいなのですが、『さらっていると、シューマンもこんな景色を見ていたのかなと思うんだよ』とか、しみじみおっしゃって。あの齢になって、ますます向上されている。そういう姿には刺激を受けますね。本当にすばらしいです。心の底からお慕いしています」

矢部さんは、アルティ弦楽四重奏団として昨年原田さんと共演して、このシューベルトの弦楽五重奏曲を演奏し、あまりのすばらしさに、またぜひやりたいと思って今回のプログラムを思い立ったのだとか。

「とにかく原田さんの第2楽章のピッツィカート(弦を指ではじく奏法)に注目してほしい。信じられないような世界です」

矢部さんが、「口ゲンカばかりしているけど、心の底からお慕い申し上げている」と絶賛する原田さんと、晴れオケメンバーとの共演に、どうぞご期待ください。
(たな)

トリトン晴れた海のオーケストラ 晴れオケメンバーによる室内楽

■日時:2017年10月7日(土) 14:00開演
■出演: 矢部達哉/松浦奈々(ヴァイオリン) 篠﨑友美(ヴィオラ) 山本裕康(チェロ) 原田禎夫(チェロ/ゲスト) 池松宏(コントラバス) 三界秀実(クラリネット) 岡本正之(ファゴット) 西條貴人(ホルン)
■演奏プログラム
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D956
■S席¥5,000 A席¥4,500 B席¥3,500 ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下) 2公演セット券 S¥10,000( *11/11トリトン晴れた海のオーケストラ第3回演奏会 )

■公演詳細は こちら

■インタビューは こちら

第一生命ホールを拠点とする「トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)」が誕生してから3年。今年も秋に「晴れオケ」の定期演奏会を開催します。

(C)大窪道治_U6A2257★.JPG第1回演奏会より  ©大窪道治

1年目の2015年は、交響曲第40番をメインとする、オール・モーツァルト・プログラムで出帆。

2年目となる昨年度は、第一生命ホールの定期演奏会では交響曲第41番「ジュピター」などをおおくりしたほか、「横山幸雄 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲演奏会」のオーケストラとして東京オペラシティにも出演。この公演は、「音楽の友」誌で毎年行われる「コンサート・ベストテン」で、ベートーヴェンの専門家・平野昭先生に

第1位

に選ばれ、「この名演は矢部達哉率いる『トリトン晴れた海のオーケストラ』の奇跡的アンサンブルの妙によって実現したもの」と評価していただきました!

そう、指揮者なしの、この奇跡のアンサンブルが、「晴れオケ」の魅力です。

3年目となる今年は、奇跡のアンサンブルの要となっている首席奏者たちが集まっての「晴れオケメンバーによる室内楽」を初めて開催。

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プログラミングをしたコンサートマスターの矢部達哉さんいわく「管楽器も入った室内楽ということで、選びました。」ということで、前半はまずベートーヴェンの若かりし日のヒット作、七重奏曲を。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンが各1本という他にあまりない編成で、それぞれの楽器の特性とともにお楽しみいただける大曲です。

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そして後半は、シューベルトの晩年の大作、弦楽五重奏曲。通常の弦楽四重奏にチェロを1本足したというこちらも変わった編成で、第2チェロには、ゲストとして元東京クヮルテットのチェリスト原田禎夫さんを迎えます。

矢部さんが「中学生が大人になっちゃったみたい」と評する原田禎夫さん。「チェロをさらって(練習して)いるのが一番楽しいのだそうです。音楽も発想も若々しくて、若い人の意見を『いいね、それやってみよう』とすぐに挑戦するんです。本当にすばらしいですよ。心の底からお慕いしています」と絶賛。

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原田さんを敬愛するのは、晴れオケのチェロ首席、山本裕康さんも同じ。シューベルトでは第1チェロを山本さんが演奏します。「第1チェロなんて言うとえらそうに見えますけど、音楽をつくるのは、第2チェロなのです。禎夫さんがこの曲を演奏するのを何度も聴いていますが、第2チェロのお手本のようで、こうやって音楽ができているんだと分かる。特にピッツィカートですよね」と、すごさが分かる同じチェリストとして羨望のため息をつきます。

晴れオケメンバーだけでも楽しみなところに、達人・原田禎夫さんが入ってどんな化学反応が起こるのか、今から期待が高まります。

晴れオケの「奇跡のアンサンブルの妙」を、室内楽でもオーケストラでも、どうぞご堪能ください。
(たな)

トリトン晴れた海のオーケストラ 晴れオケメンバーによる室内楽

■日時:2017年10月7日(土) 14:00開演
■出演: 矢部達哉/松浦奈々(ヴァイオリン) 篠﨑友美(ヴィオラ) 山本裕康(チェロ) 原田禎夫(チェロ/ゲスト) 池松宏(コントラバス) 三界秀実(クラリネット) 岡本正之(ファゴット) 西條貴人(ホルン)
■演奏プログラム
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D956
■S席¥5,000 A席¥4,500 B席¥3,500 ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下) 2公演セット券 S¥10,000( *11/11トリトン晴れた海のオーケストラ第3回演奏会 )

■公演詳細は こちら

■インタビューは こちら

8月の真夏日、第一生命ホールで防災訓練が行われ、トリトンアーツのスタッフとサポーターも参加しました。
まず避難経路の確認を行いました。普段は通ることのない通路や階段を実際に通って外へ避難するための経路を確認しました。

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続いて車椅子の扱い方講習、

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消火器の扱い方講習、

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そして公演中に火災が起こった想定での避難誘導訓練が行われました。

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定期的に訓練に参加することと、トリトンアーツの主催公演でも「もしも公演中の今、災害が起こったら何をすべきか」という心構えを常に持つことの大切さを実感しました。
お客様に安心して楽しんでいただけるよう、スタッフ一同努めてまいります。

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