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吉野直子さん(ハープ)が語るホルンの天才ラデク・バボラーク~中央区民カレッジ講座より

2023年11月17日

IMG_6631トリミング済み★.JPG107日と1111日の2日間、中央区民カレッジ(中央区主催、区民のための生涯学習講座)でクラシック音楽講座「音楽を愛する人のための音楽-『室内楽』を楽しもう!」と題して、有田栄先生による講座を行いました。受講生の皆さんはこの2回の講座の後、1125日に、第一生命ホールでの公演「バボラーク・アンサンブル」を鑑賞することになっています。この公演に出演するハープ奏者の吉野直子さんが、1111日の講座にゲストとして登場、親交の深いバボラークさんについてお話ししてくださいましたので、少しだけご紹介したいと思います。

バボラークさんとの出会い、彼の人となりについて

20181020Baborak(C)KoshimaYukiko_MG_1796.JPGホルンはよくとても難しい楽器と言われますが、彼はまるで簡単な楽器であるかのように何でも吹いてしまう、まさに天才です。彼のホルンの音は、やわらかくてとても美しいですよね。

彼は小澤征爾さん指揮のサイトウ・キネン・オーケストラに若い頃から参加していますが、そこで私とも出会って、2人で演奏するようになりました。すごい音楽家なのに、飾らない人で、彼がいると和やかな雰囲気になりますね。彼の故郷チェコでいっしょにCDを録音した時も、チェコの文化、自然、生活、自分の仲間たちをとても大切にしているのが分かりました。常にまわりに友だちがいて、「みんなで何かしたい」という気持ちを持っているのです。

すばらしい音楽家に共通しているのは、自分の楽器のスペシャリストであるのはもちろんのこと、楽器はひとつの手段であって、「どうやっていい音楽をするか」を大事にしていることです。彼もいつも「ホルンがどう」というより「音楽がどうか」を第一に考えています。

彼とリハーサルする時には、いっしょに演奏しながら、息づかいや間(ま)からやりたいことを感じて、自然に音楽をつくり出せる気がします。言葉よりも音楽で伝わるものがあり、音楽にまったく無理がない。実はすごいことなのだと思いますね。

今回共演する曲について

20181020Baborak(C)KoshimaYukiko__MG_8575.JPGヴォルフ作曲の「イタリアン・セレナーデ」はもともと弦楽四重奏曲で、ハープとホルンを入れた編成がどのような音楽になるのか楽しみです。送られてきた楽譜を見ていますが、この曲ではハープはどちらかというと伴奏的な役割、ホルンがメロディーラインを受け持つのかなと思っています。

マーラー作曲の「アダージェット」は、私も何回かオーケストラの中で演奏しています。ハープが大事な役割を担う名曲で、何回演奏しても難しいし、おもしろいですね。バボラークさんとも以前演奏したことがありますが、彼のアレンジはとても美しいので、今回も楽しみにしています。

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IMG_6644.jpg受講生の皆さんからの質問にも気さくに答えながら、バボラークさんのお話の他にも、有田栄先生とともにハープについてたっぷりと語ってくださって、ご自身のハープを見せて実際に色々とハープの仕組みや奏法などを説明してくださった吉野直子さん。受講生の皆さんも、1125日のバボラーク・アンサンブル公演がますます楽しみになった様子でした。

■■■公演情報■■■
バボラーク・アンサンブル
日時:2023年11月25日(土) 14:00開演
会場:第一生命ホール
出演:ラデク・バボラーク(ホルン)/ 吉野直子(ハープ)
バボラーク・アンサンブル[ミラン・アル=アシャブ/マルティナ・バチョヴァー(ヴァイオリン) カレル・ウンターミューラー(ヴィオラ) ハナ・バボラコヴァ(チェロ)]
曲目:
ベートーヴェン(バボラーク編):弦楽五重奏曲 変ホ長調 Op.4 ♠◆
ヴォルフ(トゥルチーク編):イタリアン・セレナーデ ♠◆★
シベリウス(バボラーク編):フィンランドのホルン(原曲:弦楽三重奏曲 ト短調)♠◆
ブラームス(バボラーク、アスラマス編):弦楽五重奏曲 第2番 ト長調 Op.111 ♠◆
マーラー(バボラーク編):交響曲 第5番より 第4楽章「アダージェット」 ♠◆★
ラデク・バボラーク(ホルン)
◆バボラーク・アンサンブル
★吉野直子(ハープ)

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