モーツァルト誕生
モーツァルトは、1756年1月27日の夜8時に生まれました。どうしてそんなにくわしいことがわかるかというと、お父さんのレオポルトがそう手紙に書いているからです。ザルツブルクの宮廷オーケストラのヴァイオリニストで、作曲家であり、ヴァイオリンの先生もしていたお父さんは、ちょうどそのころ、今でも読まれている有名な『ヴァイオリン奏法』(ヴァイオリンの教科書)を書いていて、出版社の人と手紙をやりとりしていたのです。
お父さんのレオポルトとお母さんのアンナ・マリアは1747年に結婚しました。
次々と子どもが生まれましたが、当時は赤ちゃんが生まれてすぐに死んでしまうことも多く、最初の6人の子どものうち育ったのは4番目の女の子ナンネルだけでした。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトはナンネルが生まれた5年後、両親の7番目の子どもとして誕生したのです。
お姉さんのナンネルによると、モーツァルトは3さいくらいの時からクラヴィーア(当時のピアノ)を自分でたたいて楽しむようになり、4さいからレッスンを受け始めたそうです。5さいごろから曲をつくるようになったモーツァルトに驚いたお父さんのレオポルトが、ナンネルのためにつくった楽譜帳に書きとめてくれたおかげで、今でもそれらの曲がのこされています。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
幼い頃より、父・レオポルトより音楽教育を受け、5歳で作曲したとみられる作品が残されている。モーツァルト親子は何度もヨーロッパ各地へ旅行し、音楽の勉強もしながら、作曲した作品を上演していた。900曲以上の作品を残し、オペラ「フィガロの結婚」「魔笛」、交響曲「ジュピター」、ピアノ・ソナタ「トルコ行進曲」や、ピアノのための「きらきら星変奏曲」などが有名。
~これから第一生命ホールで聴けるモーツァルト~
◎2024年2月4日(日)14:00開演
ウェールズ弦楽四重奏団~ウェールズ・アカデミー ガラ・コンサート
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K387 「春」
ウェールズ弦楽四重奏団[﨑谷直人/三原久遠(ヴァイオリン) 横溝耕一(ヴィオラ) 富岡廉太郎(チェロ)]
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※これまでの「手紙から見る『モーツァルトってどんな人?』」 記事はこちら
トリトンアーツ通信vol.225(2023年12月・2024年1月号)の記事を再掲しました