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「クラシック音楽講座~ブラームスがお好き!」レポート その1

2016年3月4日
トリトン・アーツ・ネットワークではこのシリーズ開始に先駆けて、昨年秋に中央区民カレッジ講座「楽器体験つきで楽しむクラシック音楽講座~ブラームスがお好き!」(全4回)を実施いたしました。
講師は、楽しいお話で毎度おなじみ、昭和音楽大学教授の有田栄先生。
有田先生の講義から、ブラームスをより楽しむためのポイントを何回かに分けてレポートいたします!

PA310066.JPG第1回の講座は10月31日、第一生命ホールで、リハーサル見学&ホールバックステージツアーの後、行われました。

最初に、「ブラームスを考える時、彼自身がどのように物事を見ていたかということが手掛かりになり、その時代を知ることでブラームスを知ることになる」というお話があり、先生手作りの年表で、ブラームスの生涯と、同時期の社会情勢、生活文化の変遷、そして日本の出来事までをざっと見ました。
確かに、改めて眺めてみるとブラームス(1833-1897)の生きた19世紀後半は、世界情勢の大きな変革があり、銀板写真の発明、ダーウィンの進化論やメンデルの遺伝子学の基礎の発表、電話や蓄音機、ガソリン自動車の発明など、科学の発展により人々の生活も大きく変わった時代です。
「モーツァルトやベートーヴェンの顔は分からないけど、ブラームスは写真がたくさん残っているから分かりますね」「ブラームスは結婚しなかったし子どもがいなかったけど、いたらメンデルの法則で子どもの血液型を調べちゃったりしたのかな、と考えたりすると楽しいですよね」というお話に、なんだかブラームスがぐっと身近に感じられます。
作曲家の人生と作品は決してイコールではなく、失恋したから失恋の作品が書かれた、というほど単純ではないのですが、作曲家が何を大事だと思っていたか、何を美しいと思っていたか、つまり、その人の生き方、人間としての在り方は音楽に反映されるので、ぜひ時代背景、ブラームスが呼吸していた社会の空気を、耳にする音とともに味わっていただくとよい、とのスケールの大きなお話に、なんだか目からウロコが落ちて一気に目の前が開けたような感じがしました。
過ぎ去ってしまった過去も、これから現れる未来も、手にすることのできないものですが、そうした手の届かないものへの憧れ、つまりノスタルジーの中で生きていたのが、19世紀の人々だったとのこと。ブラームスの音楽の中には、その何とも言えないノスタルジックなメロディーがあり、聴く人の胸をわしづかみにするわけですが、その秘密は、また次回......!
(たな)
〈ウィークエンド・コンサート〉
室内楽の魅力
ブラームス第2回~音楽家たちとの友情I
2016年3月19日(土)14:00
◆出演:竹澤恭子(ヴァイオリン) エドアルド・ストラッビオリ(ピアノ) 
◆演奏プログラム
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ
第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」
第2番 イ長調 Op.100
第3番 ニ短調 Op.108
◆料金
S席5,000円 A席4,500円 B席3,500円 ヤング1,500円(25歳以下)
◆チケットのご予約・お問い合わせ
トリトンアーツ・チケットデスク
TEL:03-3532-5702(平日11:00~18:00)
公演詳細は こちら
竹澤恭子のインタビューは こちら
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