来日直前のアマリリス弦楽四重奏団。
今回は彼らおすすめの作曲家、ゲザ・フリードをご紹介したいと思います。
メルボルン優勝直後のインタビューで、将来の夢を尋ねた時、
「興味深いプログラムをどんどん開拓していきたい。新旧の作品をとりまぜてコンサートで紹介したい」と語っていたアマリリス弦楽四重奏団。
20世紀、21世紀の作品を演奏することに意欲を燃やしていますが、中でも、長年取り組んでいるのが、ゲザ・フリードの作品です。
ゲザ・フリードは、ハンガリー生まれでオランダに移住したピアニスト、作曲家。6歳でピアノの神童としてデビューしたフリードは、ベラ・バルトークにピアノを、ゾルタン・コダーイに作曲を師事しました。
アマリリス弦楽四重奏団は、フリードの弦楽四重奏曲の楽譜を紹介されて気に入り、折に触れて演奏しているほか、彼の5曲ある弦楽四重奏曲のうち第1番から第4番までを収録したCD「ファンタジア・トロピカ」を2008年にリリースしています。(「ファンタジア・トロピカ」は弦楽四重奏曲第3番の副題です。)
©Bram Saeys
日本初ツアーとなる今回も、 8日の横浜公演 と 10日の町田公演 のほか、
7日のロビーコンサート(日比谷) で、フリードの弦楽四重奏曲第1番を披露します。
この第1番作品2は、1926年、フリードがブダペストのフランツ・リスト音楽院を卒業してすぐの年に作曲されました。出来上がった作品を見せた時、師のコダーイは賞賛し、簡潔に「この作品は出版されるべきだ」とコメントしています。作品は1927年1月27日にブダペストで、ハンガリー弦楽四重奏団により初演され、1か月後にはロンドンのウィグモアホールでイギリス初演されました。
「あまり知られていないけど、彼の作品の演奏にライフワークとして取り組んでいきたい」
とアマリリス弦楽四重奏団が語るゲザ・フリードの作品、この機会にぜひお聴きください。
「パオロ・ボルチアーニ賞」国際弦楽四重奏コンクール ファイナリスト、
メルボルン国際室内楽コンクール優勝者記念ツアー
アマリリス弦楽四重奏団
日時:6月9日(土)14:00
出演:アマリリス弦楽四重奏団
グスタフ・フリーリングハウス/レナ・ヴィルト(ヴァイオリン) レナ・エッケルス(ヴィオラ) イヴ・サンドゥ(チェロ)
料金:一般¥3,500 シニア¥2,500(60歳以上) ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下) ほかセット券あり
公演詳細は こちら