日本音楽集団第185回定期演奏会 和楽劇「呑気布袋・ドンキホーテ」
報告:井出春夫/会社員 /2階C3列4番
投稿日:2006.12.3
合唱団は、ステージと2階に配置されているのは、このホールでは、珍しいことではないか。
このような、配置はオーケストラ編成が大きく、合唱団が必要なときの奥の手であろう。
最初の曲が始まる。和楽器のきれいな響きがホールいっぱいに響く。それは、ソロの楽器の音であったり、アンサンブルであったりしたが、私は、最初の曲に出てきた尺八と笛のデュオの美しさに聞き惚れた。
次に、力強い合唱。初めて聞かせて頂く合唱団だが、うまいのである。普通、オペラなどで聞く合唱はそれほど揃わないが、かなり揃っている。それと、これはこの劇の中で歌われたソロの方にも共通したことであったが、日本語の言葉がよく聞き取ることが出来た。
呑気布袋と山椒半左の話がとてもテンポがよく面白い。音楽の中にも、みんなが知っている宝塚歌劇の有名な「すみれの花咲く頃」等がでてきたりして、会場全体が和やかな雰囲気になったりした。
休憩後の「春駒」の合唱を合唱団は、暗譜で歌った。どうして?思った。この部分何か特別なメッセージがあるのかどうかはわからない。でも、そんなこと、どうでもいいや。
この和楽劇にでてくる2人のおしゃべりが最後まで愉しくて、歌があって、音楽もよくて、どことなくあたたかい。またききたいし、このような作品の新作初演を楽しみにしていたい。
公演に関する情報
第一生命ホール5周年記念コンサート
〈TAN's Amici Concert〉
日本音楽集団第185回定期演奏会 和楽劇「呑気布袋・ドンキホーテ」
日時: 2006年11月18日(土)18:00開演
出演者:善竹十郎(狂言/呑気布袋)、上原まり(琵琶唄/華の精)、森一夫(テノール/
山椒半左)、東芝フィルハーモニー合唱団(合唱)、
田村拓男(指揮)、日本音楽集団(演奏)
演奏曲:
ミゲル・デ・セルバンテス(原作)、荘奈美(脚本・演出)、西川浩平(企画・構成)
和楽劇 呑気布袋(作曲:秋岸寛久、川崎絵都夫、福嶋頼秀)