第20回ロビーコンサート
報告:山白真代/サポーター
投稿日:2005.07.1
ポツリ、ポツリ。薄曇った雨もようのランチタイムに、2005年最初のロビーコンサートが行われました。今日のアーティストは、チェリストの藤原真理さん。半年ぶりのロビコン登場です。入り口では、音楽で過ごすひとときを心待ちにされている人たちが開演前から列を連ねています。
演奏が始まる前に立ち見(立ち聴!?)も出る程、たくさんの人で埋め尽くされました。
私にとって、ロビコンは3回目のお手伝いとなります。回を重ねるごとにお客様が増えているのは、本当にうれしい限り。久しぶりのロビコンという事、人気の高い藤原真理さんの演奏という事、そして、このロビコンが街のみなさんに定着してきた事のあらわれだと思います。演奏を聴こうと思っている人やふらっと立ち寄った人、誘われてきた人等、いろんな人たちが集うのもロビーコンサートならではの魅力ですね。
この日の演奏プログラムは、ロマンティックで華やかなメロディーで綴るベートーヴェン作曲の「魔笛」の主題による七つの変奏曲。そして、シンプルで飾りのないバッハ作曲の無伴奏チェロ組曲。全く違ったタイプの2曲だったので、それぞれの曲の持つチェロの魅力が存分に感じられ、短い時間の中での充実した演奏会を楽しみました。また、曲の間に入る、藤原さんの優しく落ち着いた語り口と笑いを誘うお話が、更に会場の雰囲気を和ませてくれます。
しとしと降る雨の音を感じながら、お二人の生きた音を間近に触れるという心地よい贅沢な時間。チェロの音色にぴったり寄り添うピアノ。チェロとピアノで紡ぎだすお二人の世界にどんどん引き込まれていきます。目を閉じて、心を澄まして聞いている方。じっとチェロとピアノに釘付けになり集中して聴いてらっしゃる方・・・。時間を忘れ、1日の中の束の間の夢の時間をそれぞれの中で楽しんでいらっしゃるご様子。
コンサートが終わりに近づくにつれ、アーティストとお客様の心の距離が縮まってゆくのが会場の中で、不思議と感じられました。
プログラム演奏が終了。この幸せな時間に浸っていたいという思いのこもったお客様からの拍手。その期待に応えるように、アンコール2曲演奏という大サービス付き。お客様も大満足のコンサートだったと思います。
ロビーコンサートは、これから日常に戻る心のビタミン剤。そんな潤いあるひとときにいらっしゃいませんか。次のロビコンは、10月24日です。ご来場、お待ちしております。
公演に関する情報
第20回ロビーコンサート
日時: 2005年7月1日(金)
場所: 第一生命ホールロビー
出演者:藤原真理(チェロ) 倉戸テル(ピアノ)