ベートーヴェンが生きていた時代は、王さまや貴族がとてもえらくて、平民である音楽家はめしつかい、王さまや貴族のために音楽を書くことが、音楽家の仕事でした。そんな時代にベートーヴェンは、貴族を喜ばせるためだけの音楽ではなく、芸術とは何かを考えて自分が書きたい音楽を書き、貴族とも友だちとしてつきあいました。
でも、時代は少しずつ変わっていきました。フランスでは革命がはじまり、ベートーヴェンが22さいのころには、王さまと王妃マリー・アントワネットが処刑されてしまいます。その後フランスでは平民出身のナポレオン(・ボナパルト)がヨーロッパの国々を相手に戦争をして勝ち進みました。ナポレオンに感動したベートーヴェンは、32さいのころつくっていた交響曲第3番に「ボナパルト」という名前をつけて捧げようとします。ところがナポレオンが皇帝になったことで、がっかりしたベートーヴェンは、その表紙をペンで消して、やぶってしまいました。
新しく「英雄(エロイカ)」という名前をつけられたこの交響曲第3番は、その名のとおり堂々として魅力的で、今もたくさんの人々に愛されています。 「トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)」は2025年1月18日に、この「英雄」を第一生命ホールで演奏します。詳しくはこちら
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
1770年ドイツのボン生まれ。小さいころに父からピアノを習い始めます。オーストリアのウィーンに住み、9曲の交響曲をはじめ、32曲のピアノ・ソナタ、16曲の弦楽四重奏曲など、数多くの優れた曲を残しました。
交響曲、弦楽四重奏曲など、
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トリトンアーツ通信vol.173(2018年9月号)の記事を再掲しました
第六回 親子でチャレンジ!ベートーヴェンクイズ♪
問題:ベートーヴェン交響曲3番につけられた名前は?
1.英雄(エロイカ) 2.田園 3.熱情
答え:1.英雄(エロイカ) 2020年6月17日 twitterより出題