活動動画 公開中!

スタッフBLOG トリトン・アーツ・ネットワークの公演活動やコミュニティ活動の最新情報をスタッフがお届けします。

小学生のための「ベートーヴェンってどんな人?」第4回

2018年5月10日

Beethoven_image1.jpg

ウィーンに移ってきたベートーヴェンを、自分のおやしきに住まわせてくれたリヒノウスキー侯爵は、ピアノをモーツァルトに習っていたこともある、音楽好きの貴族でした。おやしきでは毎週金曜にコンサートが開かれ、ベートーヴェンは、そこでたくさんの貴族や音楽家たちと友だちになりました。夫人の姉はラズモフスキー伯爵夫人で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲(ヴァイオリン2本、ヴィオラ、チェロ)には、この伯爵のために作曲された「ラズモフスキー」と呼ばれる名作があります。

ウィーンでの生活がうまくいくようになった23、4さいのころ、ベートーヴェンは気にかけていた2人の弟たちを、ボンから呼びよせました。上の弟カールはピアノの先生、下の弟ヨハンは薬屋さんになりました。

25さいのころには、リヒノウスキー侯爵と長い旅行にでかけました。帰る途中にベルリンで出会った国王ヴィルヘルム2世は、自分でもチェロを演奏する音楽好きの王さまで、ベートーヴェンは、王さまのためにチェロ・ソナタ第1番と第2番を書きました。有名なチェリストのデュポールといっしょに演奏したところ、感動した王さまからは金貨がいっぱい入った煙草ケースがおくられたそうです。

ちなみに、ベートーヴェンはチェロ・ソナタを全部で5曲書いています。第3番を書いたのは37さいのころで、グライヒェンシュタイン男爵にささげられています。男爵とは親友で、「僕の奥さんさがしに協力してくれないかな」という手紙も書いているほどです。このころベートーヴェンは、ウィーンをはなれて別の町に引っ越そうかと考えていたのですが、男爵や、エルデディー伯爵夫人が中心となって、ベートーヴェンがウィーンで生活できるように、貴族たちから年金をもらえるようにしてくれました。44さいのころ書かれたチェロ・ソナタ第4番と第5番はピアノが上手だったエルデディー伯爵夫人にささげられました。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
 1770年ドイツのボン生まれ。小さいころに父からピアノを習い始めます。オーストリアのウィーンに住み、9曲の交響曲をはじめ、32曲のピアノ・ソナタ、16曲の弦楽四重奏曲など、数多くの優れた曲を残しました。

交響曲、弦楽四重奏曲など、
第一生命ホールでベートーヴェンが聴ける公演はこちら

※これまでの記事はこちら

トリトンアーツ通信vol.170(2018年5月号)の記事を再掲しました

第四回 親子でチャレンジ!ベートーヴェンクイズ♪
ベートーヴェンが25歳の時、旅先で出会ったベルリンの王様のために書いた曲は?
1.ピアノ・ソナタ 2.ヴァイオリン・ソナタ 3.チェロ・ソナタ

答え:3.チェロ・ソナタ
2020年6月8日 twitterより出題
タグ