「室内楽の魅力~ブラームス」シリーズ、竹澤恭子によるブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会が、3月19日(土)と近づいてまいりました。
トリトン・アーツ・ネットワークがシリーズ開始に先駆けて実施した、昨年秋の中央区民カレッジ講座「楽器体験つきで楽しむクラシック音楽講座~ブラームスがお好き!」(全4回)。楽しいお話で毎度おなじみ、昭和音楽大学教授の有田栄先生の講義から、ブラームスをより楽しむためのポイントを何回かに分けてレポートいたします!
第1回目の講義の時に、有田先生がブラームスの音楽の特徴として触れていたのが、独特の「ブラームス節」。ブラームスの音楽の中で、「これはいいメロディーだな」と思ったら、「3度」の音程であることが多いのだそう。「3度」というのは、例えば、ドとミの音程(ドレミと3つ音が入る)のこと。レとファ、ミとソ、ファとラ、などなどですね。この「ブラームス節」の典型が、交響曲第4番の冒頭(例1)。シーソー、ミードー、ラーファー、レーシー、と確かに3度で動いています。それが、音が下がったり、上がったりしながらだんだんと落ちてくるのが、まるで落ち葉が舞い落ちてくるようで、これがなんともいえないノスタルジックなメロティーになっているとのこと。こうして見ると、なるほど...! いいと感じるメロディーにこんな秘密が隠されていたとは!とびっくりです。
(メロディーが頭に浮かばなくても、楽譜だけ見ても、落ち葉がハラハラと下がっていく様子に見えますね。)
講座レジュメより、brahms講座1 譜例
さらに、ヴァイオリン・ソナタ第3番の第2楽章は、「ファーミファラ」と一見3度ではなさそうなのですが、「ミファ」を抜かすと、あら不思議!「ファーラ」とやはり3度になっています。
ブラームスの音楽を聴いていいなと思ったら、もしかしたら「3度」かも...?と探してみるのも面白いですね。
(たな)
〈ウィークエンド・コンサート〉
室内楽の魅力
ブラームス第2回~音楽家たちとの友情I
2016年3月19日(土)14:00
◆出演:竹澤恭子(ヴァイオリン) エドアルド・ストラッビオリ(ピアノ)
◆演奏プログラム
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ
第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」
第2番 イ長調 Op.100
第3番 ニ短調 Op.108
◆料金
S席5,000円 A席4,500円 B席3,500円 ヤング1,500円(25歳以下)
◆チケットのご予約・お問い合わせ
トリトンアーツ・チケットデスク
TEL:03-3532-5702(平日11:00~18:00)
公演詳細は こちら
竹澤恭子のインタビューは こちら