2011年10月「ウィーン・フィル・ハーモニーウィークインジャパン2011」開催にあたり、私共はサントリー芸術財団サントリーホールと共に第一生命保険株式会社からの特別協賛を頂き、東日本大震災の被災者への復興支援のために、第一生命ホールにて『ウィーン・フィルメンバーによる室内楽チャリティー・コンサート』を行いました。
このコンサートのチケット売上金は、震災によって被災された各地に、音楽・楽器関連の備品を寄贈したいと、岩手県、宮城県、福島県、茨城県の学校や公共施設を中心に寄贈することに決まりました。
まず、12月13日には仮校舎に移転している岩手県立高田高等学校にて寄贈式を行いました。
同校では、校長先生をはじめ音楽の先生が出迎えてくださり、実際に楽器を演奏する生徒のみなさんもご紹介頂き、寄贈された楽器などを大変喜んでいただきました。
岩手県立高田高等学校での寄贈式の様子
12月21日には福島県教育センターでの寄贈式に伺いました。
ここは県の教職員の方が研修などを行う施設で、当日は寄贈した箏での演奏も聴かせて頂きました。また感謝状と、郷土の民芸品「赤ベコ」を記念の品としていただきました。
福島県教育センターより頂いた感謝状と記念品
「赤ベコ」を見たことのある方は多いかも知れませんが、由来を伺いましたのでご紹介します。
会津地方では牛のことを「ベコ」と呼びます。
むかし、会津柳津円蔵寺建立の際、木材の運搬をおこなった多くの牛が、道が険しいために倒れてしまったそうです。その中でも最後まで働きとおしたのが赤色の牛だったのです。
それ以来、重荷に耐えて健康で元気であるようにと、子どもの誕生には「赤ベコ」を備えてお祝いし、疫病除の玩具として親しまれているそうです。
頂いた「赤ベコ」
色彩も綺麗ですし、表情がとても愛らしく、首をゆらゆらとゆらします。
あまりにも可愛くて、とても重い木材を運搬していた赤い牛には見えませんが、この由来を知り、改めて福島の方から元気を頂いたような気がします。
茨城県での贈呈式には伺えませんでしたが、12月19日にサントリーホールの福本支配人が、県教育長へ目録を手渡しました。
宮城県では、12月27日に亘理町立長瀞小学校にて贈呈式を行います。
詳しい内容をお知りになりたい方は こちら をご覧ください。
最後に、ご報告が遅くなった事に対するお詫びと、ご来場いただいたみなさまへお礼を申し上げます。