Triton Arts Network 10周年記念 スタッフBLOG

2018年6月
7月1日の公演に向けて、児玉麻里さんがホールにリハーサルにいらっしゃいました。
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ベートーヴェンのピアノ・ソナタ最後の3曲を一気に聴くと、やはり圧巻ですね。

このピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番は、決して初めて聴いて、すぐに魅力が分かる、聴きやすい、という曲ではありません。ただ、いったんその魅力に気づくと、その宇宙のようなはてしない奥深さにとらわれ、生きているうちにこれらの曲に出会えた喜びを一生感謝することになります(弦楽四重奏曲もですが、ベートーヴェンの後期の作品は、本当にそうですよね)。

ただ、誰の演奏でも、そんな気持ちになれるかというとそうではなく、確信を持った演奏でないと、聴き手もいっしょに謎の渦に巻き込まれてしまうことに......。

ピアノ・ソナタ全曲演奏会を何度か行い、全曲の録音もしてベートーヴェンが身体に入っている児玉麻里さんの演奏であれば、もちろん迷うことなく、これらの曲の魅力を体感していただけます!

初めて聴くという方も、何度も聴いてこれら3曲はすでに"一生涯のパートナー"という方も、それぞれがきっと深遠な世界を旅することができるはず。

公演当日は、華道家・假屋崎省吾さんの作品が舞台を飾ります。生きた花が入ることで、客席の中の空気まで変わるのを感じていただけることでしょう。自然を愛し、森を散策するのを常としていたベートーヴェンの作品を耳からだけでなく、五感で楽しんでいただけると思います。

当日券の販売もございますので、皆さまのお越しをお待ちしております。

假屋崎省吾と聴く
児玉麻里 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ選集Ⅲ
(全3回)

■出演:児玉麻里(ピアノ) 假屋崎省吾(トークゲスト)

■日時: 2018年7月1日(日) 14:00開演
■演奏プログラム
ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調 Op.109
ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110
ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 Op.111 

公演情報はこちら

一般¥3,800
お友だち割¥3,500(3枚以上同時購入で1枚あたり)
ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下)

当日券発売13:00~

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ピアノが得意だったベートーヴェンは、若いころからとしをとるまで、生涯にわたってピアノ・ソナタを作曲しました。番号がついたソナタは全部で32曲あり、その中には「悲愴」「月光」「熱情」という名前の、有名な作品もあります。「ワルトシュタイン」という名前のピアノ・ソナタは、8さい年上の、ボン時代からの大事な友だち、ヴァルトシュタイン伯爵にささげられた曲です。

当時のピアノは、現在コンサートホールで使われるグランドピアノより小さく、鍵盤の数も少ないものでした。ベートーヴェンの生きている間にピアノの改良が進み、鍵盤の数も増え、より力強い音が出るなど進化していったのです。「このピアノなら、こんな音楽もできるな」と、ピアノの進化につれて、ベートーヴェンもいろいろ試しています。ピアノづくりの名人だった友だちのシュトライヒャー夫妻には「ここを変えてみたら」とアドバイスしたり、「もっとこんな音を出したい」などとお願いしたりしています。

第29番「ハンマークラヴィーア」を作曲しているとちゅうに、イギリスから最新式のピアノがおくられて大喜びしたベートーヴェンは、新しい機能をフルに使って曲を完成させ、その後、50さいのころに最後の3曲、第30番、第31番、第32番を作っています。たくさんのピアノ・ソナタを作曲した後にベートーヴェンがたどりついたこれらの曲には、まるで天国にあと一歩のところまでのぼって、激動の生涯をおだやかに振り返っているような、何とも言えないすばらしい世界が広がっています。

ベートーヴェンの3つの最後のソナタは、第一生命ホールで7月1日にピアニストの児玉麻里さんが演奏します。演奏会の詳細はこちら

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
 1770年ドイツのボン生まれ。小さいころに父からピアノを習い始めます。オーストリアのウィーンに住み、9曲の交響曲をはじめ、32曲のピアノ・ソナタ、16曲の弦楽四重奏曲など、数多くの優れた曲を残しました。

※これまでの記事はこちら

トリトンアーツ通信vol.171(2018年6月号)の記事を再掲しました

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