3年に一度の若手クァルテットの登竜門、ボルドー国際弦楽四重奏コンクール(以下ボルドーコンクール)、第8回は昨年、2016年5月2日から8日にかけて開催されました。
現代のコンクールは、ハイテク(古い?)を駆使して、コンクールの様子がインターネット上で中継され、日本からもその様子を見ることができます。時差があるからさすがにリアルタイムでは......という皆さま、見逃しちゃった......という皆さま、大丈夫です!
昨年のコンクールの様子が、まだホームページから見られるのです。
我らがアキロンQの2次予選はこちら。
前半はベートーヴェンの「ラズモフスキー第2番」、後半はラヴェルの弦楽四重奏曲。現地で聴いた私のメモには、「好感度大」「これぞラヴェル!」などと書いてあります。
そして、決勝のアキロンQがこちら。
モーツァルトの弦楽四重奏曲第14番K387、ストラヴィンスキーの3つの作品、バルトークの弦楽四重奏曲第6番でした。
いかがですか? 他の出場団体と聴き比べてみるのも面白いかもしれませんね。でも改めて少しだけ録音を聴いてみて思うのは、やはりその場の空気を共有した、生の演奏とずいぶん印象が(いい意味でも悪い意味でも)違う、ということ。やはり弦楽四重奏は生に限る!
ぜひ皆さま、第一生命ホールで彼女たちの演奏を聴いてみてください。
そしていよいよ結果発表......
「プロクァルテット賞および第1位は、アキロン・クァルテット!」とのアナウンスで、客席で立ち上がり、他のクァルテットの祝福を受けるアキロンQ。
アキロンQは、2016年7月から2018年夏までの間に、ボルドー国際弦楽四重奏コンクールの優勝者に副賞として与えられるツアーとして、オランダ、フランス、ベルギー、スペイン、イタリア、オーストリア、日本、イギリス、ドイツ、エストニア、ハンガリー、クロアチアの様々な都市で、約40公演行うことになっています。
授賞式の後、舞台裏で、さっそくこの優勝記念ツアーについて話しあう会議があり、私も日本ツアーの責任者として参加したのですが、なんと
アキロン・クァルテットのメンバー4人、
ツアー全体を取り仕切るマネージメント社長、
ドイツツアーの責任者のマネージャー、
部屋にいる7名は、すべて女性......!
そして、会議にはもちろん、ボルドーワインが登場しましたよ!
やはりボルドーコンクールにワインは欠かせないのでした。
(たな)
2016年ボルドー国際弦楽四重奏コンクール優勝ツアー
アキロン・クァルテット
日時:2017年6月4日(日)14:00開演
出演:アキロン・クァルテット[エムリン・コンセ/エリーズ・ドゥ=ベンドゥラック(ヴァイオリン) ルイーズ・デジャルダン(ヴィオラ) ルーシー・メァカット(チェロ)]
演奏プログラム:
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第5番 ヘ長調 K158
デュティユー:弦楽四重奏曲 「夜はかくの如し」
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第6番 変ロ長調 K159
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
■公演詳細は こちら
■インタビューは こちら
シューマン・クァルテットI
日時:2017年6月10日(土)14:00開演
出演:シューマン・クァルテット[エリック・シューマン(第1ヴァイオリン) ケン・シューマン(第2ヴァイオリン) リザ・ランダル(ヴィオラ) マーク・シューマン(チェロ)]
演奏プログラム:
ハイドン:弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.76-4 Hob.III-78 「日の出」
バルトーク:弦楽四重奏曲 第2番Op.17 Sz.67 BB75
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 Op.59-1 「ラズモフスキー第1番」
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シューマン・クァルテットII
日時:2017年6月17日(土)14:00開演
出演:シューマン・クァルテット[エリック・シューマン(第1ヴァイオリン) ケン・シューマン(第2ヴァイオリン) リザ・ランダル(ヴィオラ) マーク・シューマン(チェロ)]
演奏プログラム:
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第23番 ヘ長調 K590 「プロイセン王第3番」
武満徹:ランドスケープ I (1960)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 Op.130
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