昨年10月20日、江東区立豊洲西小学校において行ったアウトリーチの模様をお伝えします。藤本史昭さんによるレポートです。
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4年生2クラスを対象にアウトリーチ・コンサート「4年生 はじめてのクラシック」が実施されました。演奏をおこなったのは、松原勝也さん、大庭絃子さん(以上ヴァイオリン)、市川友佳子さん(ヴィオラ)、松本亜優さん(チェロ)の4人。本格的な弦楽四重奏によるミニ・コンサートです。
会場となった音楽室に登場したメンバーは、まずこの日のメイン曲であるスメタナ〈わが生涯より〉の冒頭部分を演奏。次に実際に音を出しながらそれぞれの楽器についてわかりやすく紹介していきます。続いておなじみの〈エーデルワイス〉をみんなで歌ったあと、今度は弦楽四重奏用に編曲した同曲を披露。この編成ならではのアンサンブルの魅力にふれた子どもたちからは「違う曲みたい」「音が重なってよく響いていた」など様々な感想がきかれました。
さらにメンバーは、それぞれが音楽から得たインスピレーションをもとに描いたり選んできた絵や写真を見せながら、そこから受けた印象を音楽で表現。楽しそうだったり悲しそうだったり、明るかったり暗かったり...イメージによって演奏の表情が変わっていく様に、みんな興味津々の様子です。
そしてプログラムの最後はスメタナ〈わが生涯より〉から第1楽章。楽器ごとの音の違いやそれがいっしょになった時の豊かで複雑な響き、そしてその時々の気持ちによって演奏が変化することなど、この日学んだことを踏まえて、子どもたちは熱心に演奏に聴き入っていました。
(取材/文 藤本史昭)