平日昼の60分に気軽にコンサートを楽しんでいただける「昼の音楽さんぽ」、
1,500円とお求めやすいチケット価格です!
出演者の方々には、お話を伺いインタビューとしてこのホームページにも掲載していますが、コミュニティーペーパー「かわら版」のスペースの都合で文字数が限られてしまい、泣く泣く貴重なお話を削らなくてはならないことも。
今回は、9月に出演するオーボエの古部賢一さんのインタビュー(インタビュー本文はこちら)で紙面に入らなかった部分を、このブログで特別にお届けしましょう。
『オーボエという楽器の秘密』
――オーボエは、吹奏楽(ブラスバンド)の中でも演奏される楽器ですが、学校のブラスバンドには、ないこともありますよね。
古部:今は50人くらいの吹奏楽なら、1人か2人はオーボエがいるのではないかと思いますが、僕が中学生で始めた当時は、オーボエのいる吹奏楽は少なかったですね。オーボエは、指で押さえる穴の間隔が広いので、大人でも日本人だと結構しんどい。吹くのも体力的にきつい楽器です。大の大人が真っ赤になって吹く、僕なら汗だくになって吹くような楽器ですので(笑)、小学生で始める方は少ないのかもしれません。それからメンテナンスがとても面倒くさいので、学校の備品としては気を使うと思います。よく地方の小学校などで、吹奏楽の子どもを集めて指導しますが、時間の半分くらいは楽器の修理と調整で終わってしまいますから。オーボエ奏者は、ナイフやはさみやペンチ、やすり、マニキュアといった小道具や、リードを何十本も持ち歩いています。
――リードはご自分で作るのですね。
古部:にわとりが先か、たまごが先か、という問題ですが、ある程度リード作りが上手にならないと演奏も上手にならないですね。自分で削ることで、奏者のこだわりの音が出てくるので、自分の音に対する欲求を高めるためにはリードの制作も追いついていかないと...という両輪のような関係があります。こういう音にしたいからこう削る、というノウハウもそれなりにあるんですよ。
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作りかけのリードなどを拝見すると、その細かさに本当にびっくりです。オーボエ奏者は、純粋に演奏するだけでなく、リードを作る手先の器用さと繊細さを持ち合わせている方でないとダメだということが、あらためてよく分かりました。古部さんの美しいオーボエの音の秘密は、こんなところにもあったのですね。
昼の音楽さんぽ 第10回
古部賢一 オーボエ・リサイタル
日時: 9月20日(木) 11:30
出演:古部賢一(オーボエ) 兼重稔宏(ピアノ)
料金:一般 ¥1,500
公演詳細は こちら