2011.1
クァルテット・ウィークエンド2010-2011"Galleria"
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
憧れの小山さんの技を少しでも戴きたいと、ペダルの使い方を拝見しようと思っていたが、気がつくとそんなことは忘れて聴き入っていた。
やっぱりすごいなぁ。
公演に関する情報
SQW#96 クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Galleria”
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
日時:1月29日(土)14:00開演
出演:【クァルテット・エクセルシオ】
西野ゆか/山田百子(ヴァイオリン) 吉田有紀子(ヴィオラ) 大友肇(チェロ)
共演:小山実稚恵(ピアノ)
クァルテット・ウィークエンド2010-2011"Galleria"
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
特にこのシューマンのクインテットは、室内楽というより、ちっちゃなオーケストラという感じ。
カルテットの表現も活き活きして外に向かって迸るよう。
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SQW#96 クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Galleria”
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
日時:1月29日(土)14:00開演
出演:【クァルテット・エクセルシオ】
西野ゆか/山田百子(ヴァイオリン) 吉田有紀子(ヴィオラ) 大友肇(チェロ)
共演:小山実稚恵(ピアノ)
クァルテット・ウィークエンド2010-2011"Galleria"
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
ところが、次のリゲティの弦楽四重奏曲第1番で印象が一変する。
荒々しく激しい部分は、ボロディンの時とは全く違う、力強い演奏。
聴いているだけで興奮してしまう。
公演に関する情報
SQW#96 クァルテット・ウィークエンド2010-2011“Galleria”
クァルテット・エクセルシオ 《Quartet+(プラス)》
日時:1月29日(土)14:00開演
出演:【クァルテット・エクセルシオ】
西野ゆか/山田百子(ヴァイオリン) 吉田有紀子(ヴィオラ) 大友肇(チェロ)
共演:小山実稚恵(ピアノ)
昼の音楽さんぽ 第3回
樋口達哉&成田博之 テノール&バリトン デュオ・リサイタル
衣装を着けてオペラで演じている二人を想像しながら聴くのも楽しく、オペラは苦手と思っていたけれど行ってみようかしらという気さえしてくる。
リサイタルが終わっての率直な感想は「来て良かった。」でした。樋口さんと成田さんの漫才のような軽快なトークと素敵な歌声が、お昼のほんの一時間、私の心を満たしました。昨年の秋に、大好きだったシャンソン歌手の朝倉まみさんが亡くなられ、心に爆弾が落ちたような状態で過ごした数カ月。久しぶりに足を運んだリサイタルでした。聖路加の日野原先生のおっしゃる音楽療法ではないけれど、やっぱり音楽って良い。心が元気になりました。
晴海に越して4年。家の隣に第一生命ホールがある事は、ここに住んでいて嬉しい事の一つ。子育て真っ最中の私でも、ほんの少し時間がある時や、出かけない週末に子どもと一緒に音楽が聴ける場所です。初めてホールを訪れたのは、朝倉まみさんが出演された「ピアフへのオマージュ バラ色と黒の人生」というコンサートだったと思いながら、友人に誘われて出かけた今回のデュオ・リサイタル。
樋口さんと成田さんの第一印象は「イタリアっぽい!」でした(笑)。イタリアに留学中のお話も楽しく、お恥ずかしながら、よく耳にする「ブラヴォー」は使い分けがあることを初めて知りました。無知とは何て恐ろしいのでしょう...。男性一人に対してはBravo(ブラーヴォ)、男性が複数ならBravi(ブラーヴィ)、女性一人にはBrava(ブラーヴァ)、複数の女性にはBrave(ブラーヴェ)。使い方を間違うと、せっかくの賛辞も皮肉になりかねないので気をつけなくては。調べついでに三人の事も検索。パンフレットに[日本オペラ界のトップスター2人による華麗なるひととき 加藤昌則がはいった贅沢なコラボ...]とあった通り、多岐にわたる活躍ぶりが分かりました。
開演前、勝どき駅側の入口からホールに向かう人の波が意外と多いと感じましたが、ファンの方が多いのですね。リサイタル中にあちらこちらで少女のようにはにかみながら黄色い(もしかしたら、ピンク?の)声を上げていらしたおばさま方に納得です。
前半はカンツォーネ。どこかで耳にした事のある親しみのある曲が続きました。専門知識もなく、イタリア語が解らない私は、ホールにビンビン響く二人の歌声を聴いているだけでうっとり(笑)。同じ歌を歌っていても、歌う人によって色が違う。衣装を着けてオペラで演じている二人を想像しながら聴くのも楽しく、オペラは苦手と思っていたけれど行ってみようかしらという気さえしてくる。樋口&成田マジック。そして、ポップスの「手紙」。黒田博さんと高野二郎さんと4人で組んでいるユニット「The JADE」のオリジナル曲の二人バージョン。日本語の分だけ身近に感じ、心に言葉が届く。途中、隣からすすり泣きが聞こえ、彼女の感受性の豊かさに感心しながら聴き入りました。
2月、3月のNHKの'みんなの歌'は「The JADE」が歌う「くじらのあくび」とか。子どもと聴くのが楽しみです。
最後に、ピアノの加藤昌則さん。素敵でした。ピアノを弾く姿がちょっと誰かに似ていて...隠れファンになります。
リサイタル終了後はサイン会の人込みを横目に、「やっぱり? そうよね!」と迷わず、トリトンのイタリアンレストランでスパゲッティランチ。心もお腹も満足の午後でした。
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ライフサイクルコンサート #55
昼の音楽さんぽ 第3回 樋口達哉&成田博之 テノール&バリトン デュオ・リサイタル
日時:1月20日(木)11:30開演
出演:樋口達哉(テノール) 成田博之(バリトン) 加藤昌則(ピアノ)
レクチャーコンサート Plus#14 “魅惑のトリコロール” 古典四重奏団
ドビュッシーの世界が少しわかった気がした。
これはなかなか手の込んだレクチャーだ。
トリトン・アーツ・ネットワークのHPのコンサート案内では、「#14」と記されてあったので、14回目のレクチャー・コンサートかなと想像し、「トリコロール」とあるからフランスものかな、どんな曲をやるのかなと想像しながら、トリトン・スクエアへ。プログラムをもらって、完全に私の勝手な想像が間違っていたことに気がついた。私はてっきり、数曲の演奏を聴かせながら、演奏法や曲の音楽解釈などをレクチャーするのかと思っていたが大きな間違い。考えたら当然か・・・公開レッスンでも公開リハでもなく、レクチャー・コンサートはこれが普通だ。
レクチャーは、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレの弦楽四重奏曲を軸として、これらの音楽の背景にある J.ティトルーズや L.クープランの音楽を入れ込み、また教会旋法や民族音楽の旋法がどのようにドビュッシーやラヴェルの音楽に組み込まれているかを解説するという構造。
フランスの音楽は、私には「美しい」という貧相な語彙しか持ち合わせていない。とても美しいと思うけれどけど憧れの世界。この世界は私の血には流れていない。
でも今回、この美しさの背景が何なのか、初めて入り口が見えたような気がする。
私には斬新・奇抜に感じられていた新しい響きも、その根底にはもっと何かがある、それが教会旋法だったり、民族音楽の旋法だったり、先達の音楽の緻密な学習の蓄積から生まれていたのだ。
そう、今の時代のレコード(もう過ぎ去った時代か)やCDなど複製芸術が発達していなかった時代、過去の音楽を知るには譜面しかなかった時代、弾いてみて、あるいは写譜してみたり、今では想像できないくらい手間をかけた学習と深い理解があったのだろう。
面白かったのは、ドビュッシーの3楽章の冒頭の解説。「私が先生ならこう書き換えさせます」と言っていくつかのかたちを弾いてくれた。どれもきれいで、納得!って感じ。落ち着いた美しさ。さて本当のドビュッシーはどうだったっけ?なんて思う頃に本物の冒頭。グッと腹の中が捻れるような衝撃。あぁ こういう美しさなんだ。メビウスの環がもうひとひねりしたような、それでいて妙な納得感と安定感。ドビュッシーの世界が少しわかった気がした。これはなかなか手の込んだレクチャーだ。
田崎さんの解説も楽しい。一度聴いただけでは覚えきれない、何故ノートの準備をしてこなかったのかと悔やまれる。再放送なんてないのだろう、残念。
どの曲も美しいけど、部分的なのでちょっと単調で午後の睡魔が忍び寄る(ごめんなさい)。 でもウトウトしても音楽は聴こえている。それにしても柔らかい音、木の温もりときめのこまかい音が心に沁みる。そう、普段CDの鮮やかで輪郭のハッキリした硬い音に慣れてしまっているけど、本当の弦楽器の音はこんなに柔らかいのだとつくづく感じる。
これを聴いて、私もトリコロールのカルテットを猛烈にやってみたくなった。たまたまピアノ・カルテットでフォーレかショーソンをやろうか、なんて話も持ち上がっているところ。弾いてみればこの魅惑の響きが、少しは私の血に溶け込むかも知れない。
蛇足ではあるが、このレクチャー・コンサートは入場無料。これはどういうこと?スポンサーは?余計な詮索はさておき、これは聴かなきゃ損だ。
帰り道は御徒町で電車を乗り換えるので、アメ横で道草。久しぶりに雑踏の活気を堪能する。今日は、一粒で2度美味しい経験をした。
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レクチャーコンサート Plus#14
“魅惑のトリコロール” 古典四重奏団
日時:1月15日(土)15:00開演
お話:田崎瑞博
演奏:古典四重奏団
会場:晴海トリトンスクエア X練5階 会議室
レクチャーコンサート Plus#14 "魅惑のトリコロール" 古典四重奏団
やはり、3月13日(日)の本番を聴いて、フランスの代表的な弦楽四重奏曲を3曲じっくり楽しみたいです。
1月15日(土)はどんよりした曇り。寒いし、外出しないで家でアジア杯の録画でも見ていたい日です。それでも予定どおりX棟5階の会議室で、古典四重奏団の方々のレチャーコンサートは、3時から始まりました。天気のせいかお客は70名ぐらい。
最初のドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」の演奏が終わると、チェロの田崎瑞博さんが立ち上がり、マイクを片手に、3月13日(日)に演奏するドビュッシーを始めとする作品について解説をはじめましたが、マイクの調子が悪い。マイクを取り替えてもダメ。それでマイクなしでの解説となりました。
ラヴェルの「クープランのトンボー」などで用いた中世の教会旋法の実例を演奏し、J.S.バッハあたりから、支配的であった調性(長調、短調)を否定するようなドビュッシーの弦楽四重奏曲第1楽章やラヴェルの弦楽四重奏曲第3楽章の一部を聴かせてくれました。
そのあと次の無調の時代(12音技法)の始まりを告げるワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」から第3幕への前奏曲の一部などの演奏とドビュッシーの弦楽四重奏曲第3楽章で、前半が終わり、10分の休憩に入りました。
後半はフォーレの解説です。ぼくにとってもフォーレの作品で、しかもそれしか聴いたことがないと思われる、代表作「レクイエム」の一部(きょうの演奏は全部弦楽四重奏での演奏です。念のため断わっておきます。)からはじまり、難解なフォーレの弦楽四重奏曲の一部とラヴェルの弦楽四重奏曲の第1楽章の演奏で、今回のレクチャーコンサートは午後4時40分に終わりました。
ぼく個人としては、耳が悪いせいか、お話つきのコンサートは苦手なので、このレクチャーコンサート・シリーズに出席したのは今回がはじめてですが、興味深く聴くことができました。
やはり、3月13日(日)の本番を聴いて、フランスの代表的な弦楽四重奏曲を3曲じっくり楽しみたいです。生の音楽は倍音(聴こえない部分も多いそうですが)がノーカットで耳に届きますから、脳にも大変良いそうです。頭の老化防止に皆様もどうぞ。
公演に関する情報
レクチャーコンサート Plus#14
“魅惑のトリコロール” 古典四重奏団
日時:1月15日(土)15:00開演
お話:田崎瑞博
演奏:古典四重奏団
会場:晴海トリトンスクエア X練5階 会議室