クァルテット・エクセルシオ〈#76〉
ラボ・エクセルシオ 20世紀・日本と世界II
報告:井出春夫 会社員 2階L1列46番
投稿日:2009.02.22
演奏に先立ち間宮芳生氏を迎えプレトークが行われた。私は、残念ながら、5分ほどおくれてしまったが、100人を越えるお客様が熱心に間宮芳生氏と音楽ジャーナリストの渡辺和氏のトークに耳を傾けていた。
ベートーヴェンなどの音楽と違い、現代曲は聞き所がわかりにくい。でも、あらかじめ話を聞いてから音楽を聴くと、具体的なイメージとまではいかなくとも何かを感じながら聞くことが出来たように思える。
前半は、ウエーベルン。ウェーベルンといえば、バリバリの現代音楽?音自体も激しいけれどハーモニーも決して耳障りのいいとはいえないものという感じがあった。(個人的にはこういうものも嫌いではないのですが)
そんなイメージを持っていた私にとってエクセルシオの演奏は、とても新鮮であった。
曲がとてもきれいで、なんだか暖かい。激しい音と不協和音のようなハーモニーの中から調性のある響きが滲み出てきて、全体をやんわりと包んでいるように思えた。
後半の間宮作品は、プレトークのおかげでとても面白く聞くことが出来た。
弦楽四重奏曲第1番は、音が生き生きして、とても生命感に溢れた演奏。
弦楽四重奏曲第2番も素晴らしかった。
次回も楽しみである。
公演に関する情報
〈クァルテット・ウィークエンド 2008-2009 Galleria〉
クァルテット・エクセルシオ〈#76〉
ラボ・エクセルシオ 20世紀・日本と世界II
日時: 2009年1月31日(土)18:00開演
出演者:クァルテット・エクセルシオ
[西野ゆか/山田百子(ヴァイオリン) 吉田有紀子(ヴィオラ) 大友肇(チェロ)]
演奏曲:
間宮芳生:弦楽四重奏曲第1番(1963)
間宮芳生:弦楽四重奏曲第2番「いのちみな調和の海より」(1980)
ウェーベルン:弦楽四重奏曲(1905)
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章op.5
ウェーベルン:弦楽四重奏のための6つのバガテルop.9
ウェーベルン:弦楽四重奏曲op.28
※間宮芳生によるプレトーク17:00~17:30