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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

©KINYA OTA(MILD)

木嶋真優(ヴァイオリン)

645コンサート~充電の60分
木嶋真優ヴァイオリン・リサイタル

お仕事帰りに気軽にコンサートをお楽しみいただきたいというコンセプトの「645コンサート~充電の60分」。今回は、演奏活動のほか、コメンテーターなど多方面でも活躍されているヴァイオリニストの木嶋真優さんが登場します。10代で巨匠ロストロポーヴィッチに“世界で最も優れた若手ヴァイオリニスト”と絶賛され、国際的に活躍する実力派ヴァイオリニスト。
今回はトリトン・アーツ・ネットワークのスタッフだけでなく、オフィスワーカーの皆さまからいただいた質問にもお答えいただきました!

平日夜の6:45から仕事帰りに素敵な音楽でリラックスタイム

これまでに第一生命ホールで演奏をされたことは?

木嶋:初めてなのでとても楽しみです。毎回、初めて伺うホールはどんな響きがするのか、楽器とどういうふうに共鳴してくれるかワクワクします。

今回のプログラムについて、「聴きどころ」を教えてください。

木嶋:みなさんがリラックスして気軽に聴いていただける私の大好きな曲を集めました。プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」組曲はシェイクスピアの悲劇に基づいた作品で、皆さんにその情景を重ねながら聴いていただけたらいいなと思っています。

共演のピアニスト、坂野伊都子さんは木嶋さんにとってどんなピアニストですか?坂野伊都子(トリミング).jpg

木嶋:数少ない公私共に仲良くしているピアニストです。プライベートでも色々とよく相談しますし、舞台の上でも信頼して自由に翔(はばた)ける感じがします。友人、そして尊敬する大好きなピアニストです。

クラシックコンサートを初めて聴く!という方に、木嶋さん流の楽しみ方がありましたら教えてください。

木嶋:よくSNSでも「初めてコンサートにいきますが、どんな格好で行けばいいですか?」「気をつけることありますか?」と色々とご質問を頂きますが、気にせず気軽に足を運んでいただければと思います。クラシックコンサートはひたすら微動だにせず聴くイメージがありますが、もっとリラックスして聴いて頂きたいなと常に思っています。

演奏活動だけでなく、様々なTVに出演されるようになって変わったことはありますか?

木嶋:今までクラシックのコンサートに行ったことがない方が「初めて行ってみます!」と、実際私のコンサートに来てくださることが増えました。私が舞台に出たら手を振ってくださる方がいたり、今までにはなかったこともあって嬉しいですし、コンサート後にSNS上で感想を沢山頂く様になりました。クラシック音楽、ヴァイオリニストという存在が遠くないと感じていただけるきっかけにもなっていると思います。私自身、スポーツ観戦や観劇など色々なジャンルに足を運びますが、どのジャンルでも知識があるなしではなく、本当に良いものや心に響くものは人を選ばず「響く」ということを、皆さんと共有できる時間になれば良いなと思っています。

今までにヴァイオリンをやめようと思ったことはありますか?もしあるとしたら、どのような理由で続けることにしたのでしょうか?

木嶋:3歳から毎日欠かさず練習していると、友達と遊びたくなったり、体調が悪い日もあり、もちろん心が挫けそうになる日もありました。この31年の音楽人生、ヴァイオリンという楽器に疲れることも正直ありました。距離を置きたい、違う楽しいこともみんなの様に経験したいと周りを羨むこともありました。ただ、ヴァイオリンに疲れても嫌いになったことは一度もないこと、音楽が好きという気持ちが揺るぎないということ、ヴァイオリンを弾くということがどの言語を話すより私が表現できる1番の言語だということ、ヴァイオリンが私の人生そのものだということが、やめようとは一回も思ったことはない理由だと思います。

お仕事と家庭のバランスをどのように工夫されていますか?

木嶋:主人が家庭のことをとても協力的にやってくれることもあり、皆さんのおかげでバランスがとれていると思います。確かに家庭を持つことによって、1人でいる時より音楽に1人で向き合える時間は減ったのかもしれませんが、その分、時間の使い方がうまくなったり、音楽に没頭できる時間がより幸せと感じられるようになったり、心の余裕が少しずつ出てきたと思います。時間のバランスより、何事も心のバランスが大切だなぁと日々感じています。

今まで色々な国に行かれていると思いますが、ぜひここへは行ってほしいというお勧めの国(場所)はありますか?

木嶋:どちらもコンサートで行った場所なのですが、「エルバ島」と「ピエトラサンタ」です。エルバ島は、イタリア半島西岸とコルシカ島の間にある小さな島なのですが、そこで見たサンセットは忘れられないほど絶景でした。ピエトラサンタは小さな芸術の街。2か所とも歴史深くて、都会すぎず、プライベートでも行きたいなと思っています。

日頃実践されているケアやスタイルキープの秘訣はありますか?

木嶋:コロナ禍でお休みしていたりしますが、週2回は早朝走るようにしています。毎朝、お家で野菜や果物でコールドプレスジュースを作っていて、最近までそのジュースを片手に朝ごはんをがっつり沢山食べていたのですが、本来はコールドプレスジュースはご飯に置き換えるものらしく、ずーっとカロリーオーバーしていたみたいなので気をつけます!(笑)

食生活で気にされていることはありますか?

木嶋:ヴァイオリンを弾いていると身体の軸がとても大切なので、体重計に乗らなくても少しの体重の変化でも気付きます。私は食べることが大好きで、ケーキや甘いものも必ず毎日毎食後食べますし、揚げ物が大好きです。この状況下ではなかったら、美味しいものを好きな友達と食べるのが一番幸せなので、好きなものは我慢せず食べます。ただ、食べすぎた日の後は、必ず何日か身体のバランスが戻るまでデトックスをするように、蓄積しないように心がけています。ヴァイオリニストは意外とアスリートと同じで、筋肉も必要ですし痩せすぎると良い音が出なくなるので、美容が1番ではなく自分のベストの身体のバランスや体力・スタミナを1番に身体作りをしています。楽器を弾かれない方も健康な身体作りが何より大切かと思います。

現在コロナ禍の中でいろいろと生活が制限されていますが、木嶋さんのストレス解消法やリラックス法を教えてください。

木嶋:ファッションが大好きなので、外出が減っているのにも関わらず、ネットでお買い物をして家で着て楽しんでいます。今までインドアだったのですが、最近は早朝にランニングやウォーキング、自然に触れ合うのが好きなのでキャンプでテントを張って寝袋で寝たり、来年こそは今年登れなかった富士山に登りたいなと思っています。

プライベートでの洋服や衣装選びのポイントを教えてください。

木嶋:場所の雰囲気や会う相手に合わせて、1日に何回も着替えています。初めて行くお店ではネットで写真を見てお洋服を決めます。ショッピングをする時はセーターやTシャツ1枚でも、自分がどのようにコーディネートしてどういう場所に行くか、3カ所、3コーディネートが頭にパッと浮かばなければ買わない様にしています。ドレス選びはいつも曲の雰囲気とホールの木目や、シートの色などを調べて、その日の気持ちと感覚に合うドレスを選んでいます。決めきれない時、現地での気分で選びたい時も多いので、余分に4着もドレスを持っていくときも多々あります。

第一生命ホールではどんなドレスを着られるのか楽しみですね!仕事帰りにおすすめのコンサートとはいえ、今はリモートワークで、平日の夜にホールに出かけるのはちょっと...という方もいらっしゃるかもしれません。そんな皆さまには、ご自宅で在宅勤務明けに、ワイン片手に楽しんでいただけるよう、ライブ配信も行います。次の日は祝日ですので、ゆったりと音楽で仕事の疲れを忘れ、心身ともに充電できる機会になるといいですね。最後に、ご来場される皆さま、またはチケットを買ってみようかなと思っている方へメッセージをお願いします。

木嶋:プログラムの数々のバラエティに富んだ小品たちと共に、短いですが楽しいリラックスした時間をぜひご一緒して頂ければと思います。私もコンサートで皆様にお会いできるのをとても楽しみにしています!