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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ

4年生はじめてのクラシック
 浜まゆみ(マリンバ)&
 小林拡史(打楽器)

中央区立月島第三小学校

基本情報

日時 2024年2月13日(火)9:25~10:10/10:30~11:15
出演 浜まゆみ(マリンバ)、小林拡史(打楽器)
概要 対象者:4年生 
人数:165名

助成:文化庁文化芸術振興費補助金 劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化)独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】

♪M.シュミット:ガーナイア
♪リムスキー=コルサコフ/浜まゆみ編曲:熊蜂の飛行
♪A. ゴメス & M.ライフ作曲:レインダンス
♪M.マンフレッド:アイネ クライネ ティッシュムジーク
~みんなの知っている打楽器が出てくるかな?~
  ♪L.イエッセル / おもちゃの兵隊の行進~
  ♪Z.アブレウ / ティコティコ
♪A. ハチャトゥリアン:剣の舞 


【レポート】

 2月にもかかわらず春本番のような陽気の中、月島第三小学校で、浜まゆみさん(マリンバ)と小林拡史さん(打楽器)のアウトリーチを実施しました。
  打楽器を叩きながらお二人が登場。小林さんが打楽器でリズムを叩くと、それに応えるような浜さんの手拍子に子どもたちも自然と手拍子をしてコール&レスポンス(リズムの掛け合い)になりました。ゆっくりで単純だったリズムが、だんだんと速く複雑になっていき、最後は、「真似できっこないよ~!!」と言うくらいの速さと複雑さに思わず子どもたちからどっと笑いが起きました。●IMG_8793_カット.JPG  1曲目「ガーナイア」の後は、浜さんの明るく軽妙なトークで、すぐに子どもたちは心を惹きつけられた様子で、「この楽器の名前知ってる?!」などの問いかけに対して積極的に答えていました。 浜さんの楽器の説明で、マリンバは「学校にある木琴の、サイズが大きいもの」ということや、小林さんの打楽器は、珍しい楽器が多い中、レインスティックは小林さんのお子さん(当時は小学4年生で今の皆と同い年)が手作りしたものというお話から、子どもたちも身近に感じられたのではないかと思います。
また、マリンバの鍵盤を指で触れて、叩いた時の振動を、各クラスの代表と先生が体験するコーナーでは、予想外の強い振動だったようで、浜さんが鍵盤を叩くと同時に、皆弾かれたように指を離していました。
「熊蜂の飛行」は浜さんのマリンバも軽快で心地よく、また小林さんの打楽器による表現で、飛んできた蜂が叩かれそうになり、上のほうに飛んでいった様子、「レインダンス」では、雨の音や雷、雨がやんで晴れた様子や虹など、音楽を聴いて、情景を思い浮かべる楽しさを実感できたと思います。 そして「音楽の素晴らしさって実際にはないものを、まるで本当にあるかのように思い浮かべられるところだよね」と浜さんが言葉にしたことで、より子どもたちの体感となったように思いました。●IMG_8775カット.JPG後半、まずは全員で演奏に合わせたボディーパーカッションで共演し、一段と全体の空気が温まりました。 最初はうまく合わせられず戸惑った表情の子もいましたが、皆がだんだんとリズムに乗ってきた様子を見ていて、ボディーパーカッションは内から元気が湧き上がってくる素敵な共演だと思いました。
最後の曲「剣の舞」は、子どもたちがよく知っていることもあり、リズムに合わせて足踏みしたり、体を揺らしたりしている子がたくさんいました。華々しくカッコよくマリンバと打楽器の魅力が存分に伝わってきました。 また、演奏者後方にカメラを設置し、打楽器の小林さんがたくさんの楽器を演奏する様子や、音符ではなく〇や×で表している楽譜(4曲目「アイネ クライネ ティッシュムジーク」)をスクリーンに映してくださったことで、皆の理解が深まり、より楽しめたように思いました。
 上質な音楽に触れられる 実りのある45分間でした。

(トリトンアーツ スタッフ)


【子どもたちのアンケートより抜粋】

●音楽を聴いた後、人によって音の感じ方が違うのが面白かった。
●同じ楽器でも楽しい感じや悲しい感じになった。
●わくわくした。
●思わず集中してずっと見てしまいました。
●どんな場面なのか自分で想像しながら聴くともっと楽しくなった。

プロフィール

浜まゆみ(マリンバ)  
桐朋学園大学音楽学部演奏学科打楽器科マリンバ専攻を首席で卒業。同大学研究科修了後、アメリカミシガン大学打楽器科大学院留学。1999年、第2回世界マリンバコンクール第2位。これまでに東京交響楽団との共演、Percussive Arts Society コンベンション(テキサス、米国)“Time for Marimba”にて招聘演奏・パネリストとして出席。The University of California Davis(米国)、チアパス州立芸術科学大学(メキシコ)、The University of Michigan(米国)、California State University, Fresno(米国)、Denison University(米国)にて演奏・マスタークラスを行う。第1回ラテンアメリカマリンバコンクールにて審査委員を務める。国内外で演奏活動を行なう傍らでトークを交えながら幅広い層に親しめるサロンコンサートも行なっている。
小林拡史(打楽器)  
桐朋学園大学音楽学部演奏学科打楽器専攻を卒業。大学を卒業した後、オランダ・ロッテルダム音楽院のジャズ科で学び、ヨーロッパで録音やライブの演奏活動を始めました。現在は主に国内を中心にドラムセットの演奏をメインとした、タレントのバックバンドやライブサポート、また自身のバンドでのライブ活動なども行っています。クラシック、打楽器アンサンブルやカホン、ジャンベなど民族打楽器も演奏します。

(C)photo by yuka yamaji