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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ
室内楽アウトリーチセミナー
室内楽アウトリーチセミナー

4年生はじめてのクラシック(全3回)
中央区立豊海小学校

基本情報

日時 [1回目]2013年12月10日(火)
 10:35~11:20/11:25~12:10/13:30~14:15

[2回目]2014年1月21日(火)
 10:35~11:20/11:25~12:10/13:30~14:15

[3回目]2014年2月18日(火)
 10:35~11:20/11:25~12:10/13:30~14:15
出演 豊海弦楽四重奏団
[松原勝也/吉野駿(ヴァイオリン) 宇野友里亜(ヴィオラ) 和泉景子(チェロ)]
概要 実施先:中央区立豊海小学校
対象者: 4年生3クラス
人数:  82名
助成/後援:中央区文化・国際交流振興協会
平成25年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

出演者プロフィールは こちら

レポート

■1回目レポート■

豊海小学校の今年のアウトリーチは、室内楽アウトリーチセミナーの一環として実施する「弦楽四重奏の楽しさを体で感じる」3回にわたってのプログラムです。
今日は初回、まず楽器紹介から。管楽器クラブに所属する子供も多いため、ヴァイオリンはじめ、チェロ、ヴィオラと楽器の名前がつぎつぎとでてきました。

20131210_toyomi_report.jpg

今日のメインは音色を「色」にたとえて、ドビュッシーの弦楽四重奏曲の第1楽章を聴いて、感じたまま色鉛筆で色を塗るということ。目の前で演奏して下さるのを聴きながら自由に色を塗ります。あらかじめ描かれた丸を端から塗る子、中心に芯のようなものを描く子、はたまた丸からはみだして描く子など、色も形もさまざまな絵が並びました。この絵は今後のアウトリーチで再び登場するそうです。

20131210_toyomi_report2.jpg

音楽に図工の要素を絡めたクロスサブジェクト的な授業で、子供たちもいつもの音楽の時間とは違う、刺激の多い時間だったようです。授業の終わりに「楽しかった」という声が聞かれました。

サポーター 萩原裕子

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■2回目レポート■

3回にわたるアウトリーチの2回目は、前回に引き続きドビュッシー弦楽四重奏です。今回は第2楽章と第3楽章を楽しみました。
まず第2楽章では、あらたにピッツィカートという演奏法や、テーマとなるメロディが繰り返し登場することも学んだあと、子どもたちがメロディを歌うことで演奏家と共演という形をとりました。共演してみようよという演奏家の呼びかけに最初は半信半疑だった子どもたちも、単純なメロディを繰り返し歌うことで一緒に演奏する気持ちになれたようです。

20140121_toyomi_report1.jpg


次に第3楽章では、国語の時間に習っている詩の朗読を重ねることで、音楽が具体的なイメージをもって感じられることも体験しました。曲のイメージを「物語のよう」だと表現する子どももいて、目をつぶって豊かな響きに浸っているようでした。

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サポーター 萩原裕子

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■3回目レポート■

3か月にわたるアウトリーチも今日が最終回です。いよいよドビュッシーの弦楽四重奏を通して聞いてみます。
まず今までのふり返りから。第1楽章は色を塗って、第2楽章はメロディを口ずさんで、第3楽章は詩を重ねてそれぞれを楽しんできたことを確認し、1回目の時に子どもたちが描いた絵を飾ったら30分のコンサートの開演です。

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目をつぶって聞く子ども、身体でリズムをとる子ども、演奏家の手元や表情をじっと見ている子ども、はたまた演者になりきって弾くまねをする子ども……。
おそらく多くの子どもたちは、これだけの長い時間クラシック音楽を聴き続ける経験がなかったことと思います。これまでの2回の授業でドビュッシーの音楽がなじみのあるものに変わり、30分たっぷりと音楽の世界にひたることができました。
人生における初めてのクラシックが、このような素敵な出会いであった子どもたちをうらやましく思いました。これからも音楽を身近なものだと感じる生活であるといいと思います。 

サポーター 萩原裕子