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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2023年10月5日(木)9:30~10:15/ 10:35~11:20
出演 とことんトン!(打楽器アンサンブル) [齋藤綾乃/篠崎陽子/新野将之]
概要 対象者:4年生 
人数:約160名

助成:文化庁文化芸術振興費補助金 劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化)独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】

♪Ayase(YOASOBI):アイドル
♪リムスキー=コルサコフ作:熊蜂の飛行
♪ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」より 第2楽章「家路」
♪B.ロペス:2つのタンブリンのためのカンバセーション
♪新野将之:MERRY BUNCH(ゆかいな3人組)より 第3楽章 Rumba & Samba (小太鼓三重奏)
♪モーツァルト(ファジル・サイ編):トルコ行進曲ジャズ
♪H.ネッケ:クシコス・ポスト
♪M.シュミット:ガーナイア
♪P.プラード:マンボのビート
アンコール/♪オッフェンバック:天国と地獄


【レポート】

中央区立豊海小学校4年生の皆さんに、とことんトン! の皆さんによるアウトリーチ・コンサートをお届けし、色々な打楽器の紹介とともにそれらの楽器が活躍する曲を聴いてもらったり、手拍子やボディーパーカッションで演奏に参加してもらいました。

最初に演奏された《アイドル》は子供たちに人気の曲で、アイスブレイクになったようです。目を見開いて「あ!」という顔で友達同士見合わせる子や、手元の振りで小さく踊る子がいました。

マリンバの紹介と共に演奏された《熊蜂の飛行》では、高速な演奏に子供たちは前のめりに。両手を激しく振り動かし叩く真似をしながら聴いている子たちもいました。続いて演奏された《「新世界」より第2楽章「家路」》では2曲目の時とは違うマレットを使って奏でられる柔らかな音色に子供たちはぐっと集中して聴き入り、「きれい」と呟く子もいました。★IMG_5968.JPG

《2つのタンブリンのためのカンバセーション》では音楽での軽妙な会話に子供たちのクスクス笑いが響きます。馴染み深いタンブリンで複雑かつダイナミックな演奏がされたことは衝撃的だった模様。「ちょーすごい!」という歓声があがりました。

1つのスネアドラムを3人で演奏する新野さん作曲の新作《「MERRY BUNCH(ゆかいな3人組)より 第3楽章「Rumba & Samba」》では、手やスティック、ブラシによって展開・変容されるラテンのリズムに子供たちは大盛り上がり。口を手で押さえるほど笑いが止まらない子も。スネアドラムの多才さやリズムの愉しさに、子供たちのみならず先生方も満面の笑顔でした。 ★IMG_5983.JPG

叩く場所や叩き方の組み合わせでドラムセットのように演奏ができるカホンとマリンバによる《トルコ行進曲ジャズ》は、メロディーが流れると「知ってる!」と言う子もちらほらいました。おしゃれなアレンジのトルコ行進曲に、子どもたちはリズムにあわせて首を動かすなど、楽しんでいました。

《クシコス・ポスト》では、マリンバの演奏を聴きながら、ムチの音を模した「ムチ」にあわせて手拍子で参加してもらいました。子ども達はタイミングだけでなく強弱も叩き分け、音楽の表情の変化もしっかりと受け止めていました。

アフリカの太鼓・ジャンベとマリンバが活躍する《ガーナイア》では、深く躍動感あふれる音楽のエネルギーに子供たちも巻き込まれ、体育館いっぱいに高揚感が漂っていました。様々な打楽器が即興的に奏でられる場面では、子供たちは音が鳴る方に首や体全体を動かし、興味津々な様子でした。

本編最後の曲《マンボのビート》ではボディーパーカッションで演奏に参加してもらいました。どのクラスも元気よく、先生方も一緒になって音楽を楽しみました。★IMG_6023.JPG

最後に、沢山の拍手に応えてアンコール曲《天国と地獄》が演奏されました。 演奏家や楽器とすっかり仲良く打ち解けた子供たちは自然に手拍子で参加。大団円の中コンサートが終演しました。 子供たちの反応も取り込んで盛り上がる演奏に、動画や音源では味わえない生演奏の醍醐味や、音楽はコミュニケーションであることを体感したアウトリーチでした。

(トリトンアーツ スタッフ)

プロフィール

とことんトン!(打楽器アンサンブル)  
齋藤綾乃(打楽器・パーカッション) Saito Ayano
篠崎陽子(打楽器・パーカッション) Shinozaki Yoko
新野将之(打楽器・パーカッション) Nino Masayuki

2015 年、桐朋学園大学出身の齋藤綾乃と篠崎陽子、国立音楽大学出身の新野将之により結成。「打楽器を通して人々の心を豊かに育む」をモットーに、これまで関東圏のホールや学校、公民館にて数多くの子供向け、ファミリーコンサートを企画・出演。グループ名には、打楽器と「とことん」向き合い「とことん」叩き続けるトリオでありたい、という意味が込められている。2020年、公益財団法人川越市施設管理公社主催「川越市人材発掘公開オーディション」合格。登録アーティストとして川越市と連携を図り、小学校のアウトリーチコンサートに取り組むなど、音楽を通した地域活性化に力を入れている。
左から篠崎陽子、齋藤綾乃、新野将之