活動動画 公開中!

トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
Menu

レポート

基本情報

日時 2019年7月11日(木)
①9:40~10:25
②10:45~11:30
③11:35~12:20
出演 浜まゆみ(マリンバ)、小林拡史(打楽器)
概要 実施会場:中央区立月島第二小学校 第2音楽室
対象者:小学4年生3クラス
人数:109名
助成等:文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】

♪M.シュミット:ガーナイア
♪リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
♪A.ゴメス&M.ライフ:レインダンス
♪S.ライヒ:クラッピング ミュージック
♪Z.アブレウ:ティコ ティコ
♪A.ハチャトゥリアン:剣の舞


【レポート】

★IMG_1110.JPG奏者は見た事のない打楽器でリズムを叩きながら入場、そのまま生徒たちの中に入り、まるで挨拶しているかのように耳元や、目の前で演奏をしました。どう反応していいのかわからない生徒たちは驚いたり、くすりと笑ったり。2人の演奏はいつのまにかマリンバのメロディと打楽器のリズムに変わっていました。メロディが演奏されている間、生徒1人1人が順に目の前に現れる打楽器を自由に叩き、そのリズムを奏者が繰り返しました。そわそわ、わくわく友達の様子を見ている人、いざ楽器が目の前にきて楽器の大きさに驚く人、自分の出した音と手の感触を楽しんでいる人等いろいろな反応がありました。

1曲目が終わり自己紹介と楽器紹介。今回生徒たちが叩いた打楽器はジャンベという名前でした。奏者のリズムによる呼びかけ(コール)とそれに対する生徒たちの返事(レスポンス)ができた事、これが音楽の楽しさである事が伝えられました。

★IMG_1037.JPGマリンバと音楽室の木琴の大きさ比べ、音の出る仕組みやピンポン玉で鍵盤の振動の視覚化、さらにその振動を体験、これは生徒のみならず先生の想像をも超えていたようで、衝撃を体験している間クラス中が笑顔に包まれていました。楽器の理解が深まったところでマリンバの超絶技巧を凝らした曲の演奏。音の大きさ、マレットの動きの早さに驚いていました。

次は今の季節にちなんで、雨を想像しながらの鑑賞。小物楽器もたくさん出てきて、いろいろな雨を表現しています。音が出る度にどんな楽器が出した音かと首をのばしたり、じっと目をとじてイメージを膨らませたり。

★IMG_1088.JPGのサムネイル画像それぞれが感じた事、それら全てが正解で、同じ曲を聴いて感じ方が違っていい、それが音楽です。とお話されていました。ちなみに使用した楽器の1つ「レインスティック」は奏者のお子さんが小学生の夏休みの自由研究で作ったものだとか。生徒たちの何かのヒントになったようでした。

次は1番シンプルな打楽器「手」だけを使った曲。2人の奏者は同じリズムで始めたはずなのにいつの間にかずれ、気が付いたらまた同じリズムで終わるというマジックのような曲。種明かしのように、どんなリズムだったかを教えて頂き生徒たちが挑戦しましたが、つられてしまいました。

★IMG_1128.jpgのサムネイル画像演奏に参加する楽しみを感じたところで2つのグループにわかれ、シンプルな違ったリズムを同時に叩き、そこに奏者2人がマリンバでメロディを奏でました。演奏後は生徒同志で赤くなった手のひらを見せ合っているのが印象的でした。

最後は、好きな所で演奏を聴くということで思い思いにマリンバとドラムセットに集まりました。授業中は常に奏者と生徒のコール&レスポンスがありその楽しさが伝わってきました。

トリトンアーツスタッフ 観察レポートより)

プロフィール

浜まゆみ(マリンバ)  Hama Mayumi , marimba
桐朋学園大学音楽学部演奏学科打楽器科マリンバ専攻を首席で卒業。同大学研究科修了後、アメリカミシガン大学打楽器科大学院留学。1999年、第2回世界マリンバコンクール第2位。これまでに東京交響楽団との共演、Percussive Arts Society コンベンション(テキサス、米国)“Time for Marimba”にて招聘演奏・パネリストとして出席。The University of California Davis(米国)、チアパス州立芸術科学大学(メキシコ)、The University of Michigan(米国)、California State University, Fresno(米国)、Denison University(米国)にて演奏・マスタークラスを行う。第1回ラテンアメリカマリンバコンクールにて審査委員を務める。国内外で演奏活動を行なう傍らでトークを交えながら幅広い層に親しめるサロンコンサートも行なっている。
小林拡史(打楽器)  Kobayshi Kouji , percussion
桐朋学園大学音楽学部 演奏学科打楽器専攻卒業。大学卒業後、オランダ・ロッテルダム音楽院のジャズ科を経て、ヨーロッパにて録音やライブの演奏活動を開始。現在は主に国内を中心にドラムセットの演奏をメインとした、タレントのバックバンドや音楽番組への出演、ライブサポート、また自身のバンドでのライブ活動なども行っている。その他、クラシック、打楽器アンサンブルやカホン、ジャンベなど民族打楽器も演奏する。ドラムセットを田中康弘(RCC ドラムスクール)、山背弘、Peter Ypma の各氏に、打楽器を山田徹、佐野恭一の各氏に師事。
2008年、ピアニスト大賀美子とのデュオ「Feelinʼ(フィーリン)」2013年にはピアニスト須藤信一郎、ベーシスト木田浩卓とのトリオ「Trattrio(トラットリオ)」を結成。以後自主公演や各種イベントへのゲスト出演は各地で好評を得ている。
(C)photo by yuka yamaji