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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2014年1月21日(火)9:40~10:25/10:45~11:30/11:35~12:20
出演 田村緑(ピアノ)
概要 実施先:中央区立月島第二小学校
対象者:4年生(2クラス)
人数:63名
助成/後援:中央区文化・国際交流振興協会
平成25年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

レポート

今回のアウトリーチでは中央区立月島第二小学校へでかけました。4年生2クラスの児童がピアニスト田村緑さんのピアノ演奏を聴き,且つ,田村さんと共演するという企画でした。楽しい,そして,実のあるアウトリーチでした。この2014年1月21日のプログラムを報告します。

この日の2,3,4時限目,3コマをつかいました。2時限目は4年1組のこどもたちが対象です。田村さんは“キラキラ星”を弾いたあと,“キラキラ星”が約240年前のパリのヒットソングが起源であること,英国を経由してTwinkle twinkle little starとなって日本にもやってきたことなどを,わかりやすく説明されました。“ABCの歌”(替え歌)になったことも。4時限目は1組と2組の発表会となっていますので,2つ目のメニューでは,1組のこどもたちは持ち歌のアンダーソン作曲“サンドペーパー・バレエ” を田村さんとリハーサル。こどもたちは田村さんのピアノに合わせてサンドペーパー(紙やすり)に似た音が出るように、ファイルや譜面台を紙でこするなど自分たちで工夫してリズムをとり,楽しそうに演奏しました。3つ目のメニューは,ピアノのしくみの勉強でした。田村さんの“軍隊ポロネーズ”(ショパン)の演奏をピアノの下にもぐって大きなピアノ音を聴き,響板からのはたらきを理解したはずです。

3時限目は4年2組のこどもたちの出番。メニューは基本的には同じですが,真ん中の田村さんとのリハーサルの曲目が違います。やはりアンダーソンの曲目ですが,2組は“そりすべり”。鈴の班とカスタネットの班に分かれて楽しく演奏。
最後の4時間目は1組と2組の合同,60名余のこどもたちが音楽室に集合。前半は発表会で,それぞれ前もってリハーサルで確認した“サンドペーパー・バレエ”と“そりすべり”を合奏し,互いに披露しました。リズムの勉強の成果を発揮していました。

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後半は 絵本の朗読と音楽と画像の三位一体の鑑賞です。それに,こどもたち自身が合唱で参加しました。長い間聴くことのなかった少年少女の歌声に筆者は何か心洗われる清々しさを感じました。鑑賞に集中することのできないサポーターの身では全体を理解していなかったのですが,いつのまにか感動しておりました。田村さんはおおきな拍手に包まれて一旦は音楽準備室に退場されましたが,止まない拍手に応えてモーツァルトのトルコ行進曲を演奏されました。こどもたちはカーテンコールを覚え,アンコール曲を楽しむ技を学習しました。筆者,サポーターも充実感を感じ,そして楽しむことができました。
TANサポーター 山本

プロフィール

田村緑  (ピアノ)
桐朋女子高校卒業後、英国財団の奨学金を受け渡英。ロンドンのギルドホール音楽院を首席で卒業し、シティ大学院を修了。特別研究員としてギルドホール音楽院に勤務。インターカレッジ・ベートーヴェン・ピアノコンクール第1位他受賞。BBCテレビ・ラジオ出演、ヨーロッパや中近東への演奏活動を行う。帰国後、その躍動感に満ち、情感あふれる演奏スタイルと、在英経験を活かした独創的プログラムが注目され、全国各地でコンサート活動を行う。音楽を楽しめる体験とするために、様々な手法を生み出すピアニストとして貴重な存在である。NHK-BS「ぴあのピア」出演。(財)地域創造アーティスト。CD「田村緑 魅惑のピアノ名曲集」ほか。
田村緑オフィシャルホームページ http://www.tmzm.net/