トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

蒲生克郷

エルデーディ弦楽四重奏団~
弦楽四重奏のみに託されたベートーヴェン最晩年の高貴なるメッセージII

かのベートーヴェンが、「第九」以降の最晩年、心血を注いで創作した弦楽四重奏曲5曲。敬意を込めて「ベートーヴェン後期のクァルテット」と呼ばれる作品群に、昨年からシリーズで取り組むのが、エルデーディ弦楽四重奏団です。

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「今回取り上げる第15番は、昨年演奏した第12番に続いて、実質的には後期の2番目に作曲された作品です。第12番までは通常どおり4楽章のソナタ形式で作られていますが、第15番は、ベートーヴェンが大病から回復して『病癒えたる者の神への感謝の歌』という特別な第3楽章を入れた全5楽章。ソナタ楽曲を発展させた意欲的な作品です」(ヴァイオリン:蒲生克郷談。以下同)
謎と魅力に満ち、人々を惹きつけてやまない「ベートーヴェン後期」のクライマックスに向けて、深化が始まったターニングポイントと言っても良いでしょう。
「当時の聴衆が理解するのも難しかったこの"後期"を、青年期のメンデルスゾーンは理解したばかりか、それに感化されて作品に取り入れたのです」
よく似たところもありながら、メンデルスゾーン独自の世界が楽しめる第2番は、「ベートーヴェンの後期」第15番を楽しむには願ってもない組み合わせ。どうぞ弦楽四重奏の奥深い魅力をお楽しみください。