トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

きりく・ハンドベルアンサンブル

昼の音楽さんぽ 第19回 
きりく・ハンドベルアンサンブルのクリスマス

平日昼の60分間で楽しんでいただく「昼の音楽さんぽ」シリーズに、クリスマス・スペシャルとして、「きりく・ハンドベルアンサンブル」が登場します。130個以上のハンドベルにクワイアチャイムが並び、美しくも迫力ある音楽を奏でるステージは、耳で聴くだけでなく、目で見ても楽しめることうけあい。主宰の大坪泰子さんにお話をうかがいました。

クリスマスにハンドベルの音色を!

ハンドベルを会場まで運ぶのも大変ですね。

ものすごい大荷物で、毎回まるで夜逃げのよう(笑)。私たちは、5オクターブ半の基本のセットと、中音域で2オクターブ半のセット、高音域で3オクターブのセットと、合計3つのセットを同時に使っています。さらにクワイアチャイム(トーンチャイムとも呼ばれる、音叉の鍵盤を1つずつばらしたような楽器)も6オクターブ近くあります。色々な声部を重ねてアンサンブルを作りたいので、だんだんと増えました。


メンバーは。

基本6人から始めて、最大8人編成です。でも通常ハンドベルのフル・アンサンブルは、13、4人で組むことが多いですね。使う楽器の数は変わらないので、一人あたり倍くらいの仕事はしているかな。


きりく・ハンドベルアンサンブル練習はどのようにされるのですか。

まずは楽譜を開いて、誰が何をやったらすべての音が取れるか、振り分けの作業をします。途中で都合が悪いとなると、全部役割を取り替えなくてはならない。1曲のために何日もかかることもあります。ある程度できると、1小節目の1音目からメンバー全員で読み合わせをして、音抜けがないか確かめます。練習場にベルをすべて運び込んでも、開けないでまた持ち帰ることもありますよ。読み合わせが終わって、ひととおり全部の音の担当が決まったら、ようやく実際にできるか確かめるためにテーブルについて音を出す。でもそこでまた矛盾が生じると、そのまわり全部を変えなければなりません。皆、楽譜と鉛筆と消しゴムが必需品。あまりにも変更が多いともう1回読み合わせから始めます。だから量産できるものではないのですよね。


プログラムも、ベルの配置の都合を考えて決めなくてはならないのですね。

ベルの配置と人材配置と。それぞれ得意不得意がありますし、重いものが得意な人もいれば、片手に軽いものを2つ持って鳴らす技術が得意な人もいます。唯一の男性はずっと低音(の重いベル)担当ですが、女性は重いベルが続かないように考えます。単体でも4、5キロありますし、小さいものでも1キロのベルを2つ同時に持ったら2キロですから。


演奏は暗譜ですか。

暗譜してしまうこともありますが、私は、しない派です。視線が楽譜に固定されていた方が集中力が保てますし、まわりで何が起こっているかにアンテナが張れるような気がします。手で覚えてしまって、何か間違いが起こるのもいやですね。昔チェロを習っていた時に覚えて弾いて、先生に「もしオーケストラで弾いていて分からなくなったらどうするの」と怒られたことも。もちろん人それぞれだと思います。楽譜は見ていられない、という人もいるかもしれないし。


いつも新しいことを取り入れて、世界でも最先端の活動をなさっています。

それが楽しいところでもあり、辛いところでもあり。常に考えて、新しいことをやりたいと思っています。例えば、「リベルタンゴ」では、ベルを水にくぐらせますが、音が揺らいで不思議な音色がします。ハンドベルは、そもそもさびないように手袋をはめて演奏するわけですから、あまり皆さんにおすすめしないのですが(笑)。ハンドベルを演奏している方が見たら心臓が止まるような気がするかもしれませんね。もちろん、演奏が終わったら一生懸命磨きますよ(笑)。


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海外ツアーも行い、そのテクニックと芸術性が絶賛されている「きりく・ハンドベルアンサンブル」。クリスマスに、ハンドベル芸術の最高峰をお楽しみください。



「きりく・ハンドベルアンサンブル」が使うハンドベルとは?

きりく・ハンドベルアンサンブル高音の小さいベルで500グラム、低音の大きなベルで5キロくらい。5オクターブ半のセット、中音域で2オクターブ半のセット、高音域で3オクターブのセットと、合計3つのセットを同時に使っています。さらにクワイアチャイム(トーンチャイムとも呼ばれる音叉の鍵盤を1つずつばらしたような楽器)も6オクターブ近くあって、いろいろな声部を重ねて音楽を作っています。