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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2025年6月3日(火)10:00~10:30 (小学部・中学部) /10:55~11:25(高等部)
出演 とことんトン!(打楽器アンサンブル)
概要 対象者:肢体不自由教育部門 小学部・中学部・高等部/就業技術科高等部/教職員・保護者
人数:247名

レポート

【プログラム】
♪エルトン・ジョン/サークル・オブ・ライフ(「ライオン・キング」より)
♪J.オッフェンバック/カンカン(喜歌劇「天国と地獄」より)
♪G.ホルスト/木星 (組曲「惑星」作品32より)
♪ファジル・サイ&モーツァルト/トルコ行進曲ジャス(*高等部のみ)
♪M.シュミット/ガーナイア
アンコール
♪宮沢和史/風になりたい


【レポート】
 トリトン・アーツ・ネットワークは毎年、三菱地所株式会社が特別支援学校に生の音楽を届ける「Shall We コンサート」に参加しています。今年は東京都立志村学園の小学部・中学部(肢体不自由教育部門)と、高等部(肢体不自由教育部門と就業技術科)に伺いました。
 演奏家は打楽器アンサンブル「とことんトン!」。会場である体育館2階のバルコニー席から降ってくる、新野さんによる「サークル・オブ・ライフ」の高らかな歌声で開幕。新野さんはそのままジャンベを叩きながら降りてきて、生徒たちのまわりをまわって演奏、マリンバでメロディを演奏していた篠﨑さん、藤本さんに合流しました。IMG_6724.jpg 自己紹介をして今日は色々な打楽器が出てくることを説明した後、演奏したのは新野さん作曲の「愉快な3人組」。1つのスネアドラムを3人で演奏するのですが、息もぴったり、コミカルな動きがとても楽しい曲です。次は「天国と地獄」から「カンカン」に合わせて、カスタネット、トライアングル、シンバルを紹介。叩くだけでなく、振ったり、こすったりと色々な奏法が紹介され、演奏しながら近くに来てくれるので、子どもたちも興味深そうに身を乗り出します。マリンバを3人で演奏する「木星」では、そのやわらかい音色に聴き入っていました。
 最後の曲「ガーナイア」では、「この体育館をアフリカにしよう!」と呼びかけて、子どもたちにも学校の打楽器を配布、皆で音楽に合わせて楽器を鳴らして盛り上がりました。アンコールの「風になりたい」では、高等部肢体不自由教育部門の生徒が前に出てきて踊りはじめ、就業技術科の生徒たちも、肢体不自由教育部門の生徒たちも、次々と前に出て思い思いに楽器を鳴らしたり、音楽にあわせて身体を動かしたりと、盛り上がりました。IMG_6734.jpg 音楽で会場がひとつになった様子に、演奏家たちも終演後に「音楽家になってよかったと心から思いました」と涙を見せていました。音楽の力はすばらしいと改めて思ったアウトリーチでした。
 学校の先生からも「翌日になっても、楽しかった!と話している生徒が複数いて、皆の心に残る時間になった」というお言葉をいただきました。

(トリトンアーツ スタッフ)

プロフィール

とことんトン!(打楽器アンサンブル)  
2015年結成。「打楽器を通して人々の心を豊かに育む」をモットーに、これまで関東圏のホールや学校、公民館にて数多くの子供向け、ファミリーコンサートを企画・ 出演。グループ名には、打楽器と「とことん」向き合い「とことん」叩き続けるトリオでありたい、という意味が込められている。2020年~22年、公益財団法人 川越市施設管理公社主催「川越市人材発掘公開オーディション」合格。登録アーティストとして川越市と連携を図り、小学校のアウトリーチコンサートに取り組むなど、子供たちの音楽教育に力を入れて活動している。22年文化庁主催「芸術家の派遣事業」アーティスト。
新野 将之  
国立音楽大学打楽器科を首席で卒業し矢田部賞を受賞。第81回読売新人演奏会に出演。PAS国際打楽器コンクール(イタリア)、JEJU国際金管打楽器コンクール(韓国)、日本国際打楽器コンクールにおいていずれも最高位を受賞。地域創造おんかつアーティストとして全国各地で公演を行う他、東京オペラシティ主催公演〈B→C〉シリーズや、NHKラジオ番組リサイタルパッシオに出演するなど、ソロを始め、オーケストラ、吹奏楽、室内楽、ミュージカルなど幅広いフィールドで活動中。現代音楽及びクラシック音楽を主たる領域としつつ、朗読やコンテンポラリーダンスを取り入れたパフォーマンスなど、独創的なステージにも定評がある。デビューアルバム「スネアは唸り、そして飛翔する」。
篠崎 陽子  
桐朋学園大学音楽部門打楽器科マリンバ専攻卒業。第14回国際芸術連盟音楽コンクールマリンバ部門優勝。2023年第19回ルーマニア国際コンクールアンサンブル部門第1位及びグランプリ他受賞多数。2011年より2年にわたり服部和彦作曲個展に出演。東京芸術劇場大ホールなどにて世界初演の作品を演奏。また中華民国(台湾)建国百周年記念公演「台日若手演奏家復興記念コンサート」出演し、台湾屈指の二胡奏者・廖珮氏と共演。2014年初のソロアルバム「Nozomi ~明日への希望~」をリリース。第一生命ホールには「第一生命ホールオープンハウス」「0~1歳児と妊婦さんのためのコンサート」等に出演。
藤本 亮平  
千葉県柏市出身。武蔵野音楽大学打楽器科卒業、桐朋学園大学研究科マリンバ専攻修了。第21回日本クラシック音楽コンクール打楽器部門第4位受賞。飛鳥Ⅱクリスマスクルーズ、千葉県柏市文化課主催旧吉田家住宅土間コンサート、千葉県東金文化会館主催アウトリーチコンサート他多数の演奏会に出演。千葉県立東葛飾高等学校定時制非常勤講師。パーカッションアンサンブル「ハッチポッチクインテット」メンバー。Cafe Line Music Rooms柏 パーカッション、マリンバ科講師。
CD「Marimba Forest」(2015)「Marimba Monday」(2020)発売中。