
日時 |
2024年9月25日(水)17:00~18:00 |
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出演 |
晴れオケメンバーによる弦楽四重奏 [矢部達哉/渡邉ゆづき(ヴァイオリン) 篠﨑友美(ヴィオラ) 富岡廉太郎(チェロ)] |
概要 |
対象者:地域の方(小中学生歓迎) 人数:81名 助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会 |
【プログラム】
♪モーツァルト:弦楽四重奏曲 変ロ長調「狩」K458
【レポート】
第一生命ホールからほど近い東京オリンピック選手村跡地の「晴海フラッグ」は、2024年1月から入居が始まり、4月に新しく晴海西小中学校も開校して話題となった新しい街です。小中学校の目の前にできた中央区立晴海地域交流センター「はるみらい」で、トリトン晴れた海のオーケストラ(晴れオケ)のメンバー4人によるロビーコンサートを行いました。
会場は「はるみらい」の1階の広々とした「地域活動スタジオ」。畳のスペースやソファもあり、どなたでも自由に利用できる場所で、前日にリハーサルさせていただいた際も、通りかかった方々が座ってしばらく聴いて下さったりとオープンな雰囲気です。
今回演奏するのは、晴れオケコンサートマスターの矢部達哉さん、渡邉ゆづきさん(ヴァイオリン)、篠﨑友美さん(ヴィオラ)、富岡廉太郎さん(チェロ)の4人。モーツァルトの弦楽四重奏曲「狩」を楽章ごとにお話をしながら聴いていただきました。第1楽章の冒頭を自己紹介もかねて第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、それぞれのパートを別々に聴いていただいた後、1つずつ楽器の音を重ねていって、どのように弦楽四重奏の音楽ができているかを感じていただいた後に全楽章聴いていただきました。
第2楽章はメヌエット。踊りの楽章ですが、途中のトリオで少し踊りの感じが変わることを、第2ヴァイオリンとヴィオラの内声の動きを紹介して、リズムを感じていただきました。第3楽章は、「美しい長調のアダージョなのに、ずっと泣いているかのような痛切な音楽」という矢部さんの説明の後、「光と影が移ろう」例として、チェロによる息の長いメロディーの上で、ヴァイオリンとヴィオラの3人が8分音符のきざみで和声の移ろいを見事に表現しているところなどを弾いてみると、お客さまにもその想いがしっかりと伝わった様子で小学生くらいのお子さんたちも含め皆さん静かに耳を傾けてくださっていました。
第4楽章は、最初のすてきなテーマが展開部に入ると様々に変化しそれぞれの楽器が丁々発止を繰り広げるところがありますが、「4つの楽器がまるでけんかを始めたよう……でも最後はどうなるでしょうか?」とお話しして聴いていただきました。けんかして泣いちゃったのかな…?仲直りできたかな…?聴き手の皆さんには、それぞれ色々と感じていただけたのではないかと思います。誰でも聴けるスペースで、未就学のお子さま連れの方からご年配の方まで幅広い年代の方がいっしょに音楽を楽しめたのは、演奏家のあたたかい語り口と、すばらしい音楽の力だったのではないかと思います。晴海の名前を冠するオーケストラとして、これからも地域の皆さまに親しんでいただけたらと思います。 (トリトンアーツ スタッフ)
1990年22歳の若さで東京都交響楽団のソロ・コンサートマスターに抜擢され現在に⾄る。97年、NHK「あぐり」のテーマ演奏で⼤きな反響を呼ぶ。室内楽、ソロでも活躍し、朝⽐奈隆、⼩澤征爾、若杉弘、フルネ、デプリースト、インバル、ベルティーニ、A.・ギルバート等の著名指揮者と共演。94年度第5回出光⾳楽賞、平成8年度村松賞、96年第1回ホテルオークラ⾳楽賞受賞。ソニークラシカル、オクタヴィア・レコード、キングレコードよりCDを発売。トリトン晴れた海のオーケストラ・コンサートマスター、三島せせらぎ⾳楽祭アンサンブルメンバー代表。 |
![]() 写真:大窪道治
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桐朋学園ソリスト・ディプロマコース修了。パリ・エコールノルマル、パリ国⽴⾼等⾳楽院⼤学院修了。92年⽇本⾳楽コンクール第1位。東京都交響楽団第1ヴァイオリン副⾸席奏者。 |
![]() (C)Mariko Tagashira
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桐朋学園⼤学⾸席卒業。97年ARDミュンヘン国際⾳楽コンクール第3位。紀尾井ホール室内管弦楽団等メンバー。新⽇本フィル⾸席奏者を経て、現在東京都交響楽団 ⾸席奏者。 |
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2008年ARDミュンヘン国際⾳楽コンクール弦楽四重奏部⾨第3位。東京シティ・ フィルハーモニック管弦楽団客員⾸席奏者を経て、現在、読売⽇本交響楽団⾸席奏者。 |
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