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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ

高校アウトリーチ
 どやどや楽団(打楽器四重奏)

東京都立晴海総合高校吹奏楽部

基本情報

日時 2024年11月13日(水)16:30~17:15
出演 どやどや楽団(打楽器四重奏)
[田中里枝/戸崎可梨/富田真以子/蓮實志帆]
概要 対象者:吹奏楽部員ほか希望者
人数:36名

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)│独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】 
♪The Jackson 5:I Want You Back
♪S.Joplin:The Entertainer
♪Deep Purple:Highway Star
♪B.Lopez:Conversation
♪H.G.Brodmann:Greetings to Hermann
♪高屋敷庄一:ボディパーカッション
♪W.Roggenkamp:African Blues
♪宮川彬良:マツケンサンバⅡ
♪B.Whelan:River Dance


【レポート】 

 今回の演奏は、「どやどや楽団」の4人による打楽器四重奏。マリンバ、ヴィブラフォン、スティールパン、ドラムスなど、さまざまな打楽器が織り成す音の世界が、観客に新たな音楽の扉を開いてくれました。

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 この日、会場に集まったのは約40人の高校生たち。全員が吹奏楽部のメンバーで、普段から音楽に親しんでいる彼らにとって、演奏家たちの一つ一つの動きが、さらに魅力的に映ったことでしょう。演奏が始まると、演奏家たちが作り出す音楽のエネルギーが一気に会場を包み込み、生徒たちの心を瞬時に引き込んでいきました。 
 プログラムは多彩で、ロック、ポップス、民族音楽と、ジャンルを越えた演奏が次々に披露されました。それぞれの楽器が生み出すリズムとメロディーは、まるで一つの物語が語られているかのように流れ、会場全体がその世界に引き込まれました。

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 特に印象的だったのは、「ボディパーカッション」。演奏家たちは楽器を使わず、体を楽器にして音楽を創り出しました。足でリズムを刻み、手拍子を打ち、膝を叩き、時には体全体を使って音を紡いでいきます。その音は激しく、力強く、時に静かで繊細に、まるで生き物のように変化します。体だけでこれほどまでに豊かな音楽が作り出せるとは、驚きとともに感動を覚えました。aIMG_3849.jpg

 続いて、生徒たちが参加する番です。二つのグループに分かれ、手と足を使ってリズムを刻みます。最初は戸惑いながらも、すぐにリズムが安定し、音を強くしたり弱くしたり、自由にアレンジを加えながら楽しんでいました。その顔には、音楽を作り上げていく楽しさが溢れていました。aIMG_3857.jpg

 次に演奏されたのは「African Blues」。小鳥のさえずりや太鼓の音が響き、まるでアフリカのジャングルにいるかのような、力強くも優雅な音の世界が広がりました。曲の途中で、先ほど練習したリズムが生徒たちとともに演奏に加わり、会場は一体感に包まれました。aIMG_3867.jpg

 そして、いよいよ最後の曲「リバーダンス」が終わると、会場は大きな拍手に包まれました。その熱い拍手に応え、「アンコール!」という声が自然に上がり、拍手のリズムもぴたりと揃いました。演奏家たちは再びステージに登場し、4人全員によるマリンバの連弾を披露してくれました。4人は見事なチームワークを発揮し、息の合った演奏を繰り広げました。その笑顔と緊張感が、感動的なフィナーレを迎えました。

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トリトンアーツサポーター 観察レポートより


【生徒の感想より抜粋】

・すごく楽しそうに演奏しているのを見て、こっちまでめちゃくちゃ幸せになれるのが本当にすごいなと感動しました。

・曲のイメージ感が共有されていると、テンポがコロコロ変わっても全員でぴったり揃うものなのかもと感じた。テンポキープは前提としても、演奏はもっと自由度の高いものなんだと、世界が広がった。

・同じ楽器を使っているのに、ここまで強弱の差があり、音色が変わるのかと、驚きました。

・African Bluesでは聴いている時にまるで本物の民族の演奏のようで、アフリカの森林が頭に出てきました。

・とても感動しました。ただ楽譜通りに演奏するよりも仲間と目線を合わせたり、体を使って演奏することはすごく大事なことだと改めて思いました。すごく楽しそうに演奏する姿が見れて、音楽っていいなと思いました。

プロフィール

どやどや楽団 (打楽器四重奏)  
田中里枝 Tanaka Satoe
戸崎可梨 Tozaki Karin
富田真以子 Tomita Maico
蓮實志帆 Hasumi Shiho

2012年、洗足学園音楽大学打楽器コース在学時に結成。 マリンバ、ヴィブラフォン等の鍵盤打楽器やスティールパン、ドラムスを中心とした編成で、70~80年代の洋楽ロック、ポップス、ジャズ、クラシックなど多様な音楽をオリジナルアレンジで何でも演奏。クラシックをベースとした確かな演奏技術と、楽器の特性・楽曲の魅力を生かしたアレンジは好評を得ている。また審査会にて応募総数246組のうち音楽部門10組のひとつに選ばれ、東京都公認の路上パフォーマー「ヘブンアーティスト」として都内各所でライブを行なっており、国籍・性別・年齢問わず人気を集めている。パーティーや披露宴など各種イベントでの演奏や、施設やホールなどで親子に向けた打楽器コンサート・ワークショップの開催、また都内ライブハウスにてワンマンライブを行うなど、様々なシーンで精力的に活動中。