日時 | 2023年2月9日(火)10:35~11:20/11:30~12:15/13:00~13:45 |
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出演 |
アンサンブル・ミクスト〈木管五重奏〉 梶原一紘(フルート) 本多啓佑(オーボエ) 照沼夢輝(クラリネット) 嵯峨郁恵(ホルン) 中田小弥香(ファゴット) |
概要 |
対象者:4年生 人数:111名 助成等:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会 |
【プログラム】
♪ ロジャース :サウンド・オブ・ミュージックより 「ドレミのうた」
♪石川亮太編曲:山の音楽家じゅんばん協奏曲
♪J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ
♪チャイコフスキー:くるみ割り人形 より 「行進曲」「トレパック」 (短い朗読付き)
♪ファルカッシュ作曲:17世紀の古いハンガリー舞曲よりI. IV. V.
【レポート】
5人の奏者が入場してくるやいなや、「シークレット楽器発見!」、「ホルンだった!」などの声が上がりました。どうやら、今日の演奏は木管五重奏ということと、木管楽器はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの4本ということしか知らされていなかったようです。
「ドレミの歌」の演奏が開始されると、生徒たちはこれまで体験したことのない目の前のサウンドに、すぐに前のめりになって、笑ったり、真剣な眼差しで見つめたり、手拍子をしたり、様々な動きが見られました。 次の楽器紹介では、リードやマウスピースだけで音を出し、管楽器の仲間でも音の出る仕組みは様々であることを教わってから、「山の音楽家じゅんばん協奏曲」で、ソロ楽器としての各楽器の魅力を知ることができました。「この曲知っている」という声が聞こえたり、リズムに合わせて体を動かす生徒もいたりしました。
続いて、「アンサンブル」とは一緒に演奏すること、という説明のあと、バッハの曲を例に、まず低音から順番に音を重ねていき、音の交じり方を体感してから、全曲が演奏されました。ここでは5本の楽器の音色が美しくブレンドされたかと思うと一つの楽器が個性を主張するなど曲の色彩感が変化していき、生徒たちもそれらを感じながら高い集中力をもって聴いている雰囲気が伝わってきました。
「くるみ割り人形」では、物語のあらすじの説明を交え、音楽の背景なども想像できる演奏が繰り広げられ、特に「トレパック」では、5人がお互いを聴き合い呼吸を合わせてテンポを速めていく演奏に驚嘆する声も聞かれました。 最後の曲の前には、演奏者より、「皆さんそれぞれが興味を持った点、例えば、気に入った1つの楽器の音色、アンサンブルの美しさ、早い指使いや息を吸うタイミングなどに注目して聴いていただければいいですよ。」というお話があり、みんなそれぞれの楽しみ方を見つけて聴いていると感じました。 演奏後、生徒たちから出された感想の中には、「伴奏楽器が主旋律を弾くのがおもしろかった」、「最初、(木管五重奏に)なぜホルンかと思ったけど聴いていて分かった気がする」など、大人顔負けのコメントもありました。
全体を通じ、演奏者がそれぞれの曲の演奏前に視聴のポイントを丁寧に説明し、生徒たち一人ひとりがこれをしっかり把握した上で意識を集中して聴きている様子がうかがえました。演奏者も、このような若い聴衆たちとのコミュニケーションを通じ、更に熱のこもった演奏を聴かせていただいた素晴らしいコンサートでした。
(トリトンアーツサポーター関谷 匡 観察レポートより)
【子どもたちのアンケートより】(抜粋)
●1つ1つの楽器もいい音だったけど、5つの楽器全てが合わさるとさらにいい音になったのですごいと思いました。
●楽器それぞれが音を支え合っていてとてもきれいな音色でした。
●それぞれ音色がちがうのに合わさったらきれいな音でとてもびっくりした。
●演奏を聞いていたら元気が出た。
●言葉ではなく、音楽で気持ちを伝えられるんだなと思いました。