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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2018年7月17日(火)
9:35-10:20/10:40-11:25
出演 浜まゆみ(マリンバ)、クリス・フロー(マリンバ、パーカッション)
概要 実施会場:中央区立日本橋小学校 音楽室
対象者:小学4年生2クラス
人数:68名(1組34名/2組34名)
助成等:文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】

♪アフリカン・ブルース/W.ロッゲンカンプ作曲
♪熊蜂の飛行/リムスキー=コルサコフ作曲(M. レス編曲)
♪リズム・ダンス/B.ウィッティバー作曲
♪クラッピング・ミュージック/S.ライヒ作曲
♪レッツ・プレイ・サンバ!
♪剣の舞/A. ハチャトゥリアン


【レポート】

■登場~アフリカン・ブルース

 浜さんとクリスさんが、教室の左右後方から、楽器を叩きながら登場。
始めのうち子供たちは緊張していて、周囲を見渡している様子でしたが、マリンバの演奏が始まると自然と見入っていました。
 教室の後ろからマリンバの前に移動する際に、子供たちの間を通って移動したことで、楽器に対する興味を引き、マリンバの演奏に集中できる空間作りが行われていました。

■自己紹介、楽器説明~振動体験、熊蜂の飛行

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 浜さんがマリンバの紹介をする際に「何の木でできていると思う?」など質問を投げかけ、子供たちが主体となって授業を進めるようにしていました。
 クリスさんがアメリカから来日した、と聞くと驚いた様子。
 子供たちは、学校にある木琴に似ているけれどサイズが全然違うマリンバに興味深々でした。
 振動体験は反応が人それぞれでしたが、体験後に感想を口々にしていてよかったです。

■リズム・ダンス~クラッピング・ミュージック

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 <リズム・ダンス>でノリノリになった生徒たちが、浜さんとクリスさんによる<クラッピング・ミュージック>(手拍子で演奏)の演奏中に、思わず一緒に手を叩いてしまう場面がありましたが、「みんなが持ってる“手“も楽器になる」という浜さんの一言に子供たちは「へぇ~そうなんだ」と反応していました。
 続いて、クラスを半分に分けて<クラッピング・ミュージック>を子供もやってみる際に私も前で見本として参加しましたが、単純なリズムなのにかなり難しく、子供たちと同様自然と笑みがこぼれました。

■レッツ・プレイ・サンバ!

 サンバの演奏では子供たちも手拍子でセッションをし、盛り上がりが最高潮になりました。
 コール&レスポンスでクリスさんが小さな音の時に身体も小さくしていたら、子供たちは音だけでなく身振りも真似をしていました。
 途中、クリスさんが楽器を数名の子供に手渡し、演奏を促しました。子供たちは楽器に触れるだけでも喜んでいましたが、演奏者の手から直接渡されたことでさらに興味や喜びが増したと思います。

■剣の舞

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 「最後は好きなところで聴く」ということで、楽器の近くに集まってきた子供たちの顔はとても輝いていました。
 中には、バスドラムの動きに興味を示す子供もいて、楽器にぶつかりそうになるくらい間近で楽器をのぞき込んでいました。クリスさん浜さん共に演奏しながら子供たちの様子を見てパフォーマンスをしていて、本当にすごいと思いました。


【全体を通して】

 短い授業時間の中でこれだけ充実したプログラムを組んでいて、子供たちも集中して聴いてくれましたし、浜さん&クリスさんのコンビネーションが抜群でした。
 演奏の最後に浜さんが「第一生命ホールオープンハウス(浜さん・クリスさん出演)」の宣伝をしたら、実際に来てくれた子供たちがいて、これをきっかけに音楽にもっと興味を持ち、また第一生命ホールに来てくれればいいなぁと思いました。

(サポーター榊ララ 観察レポートより)

プロフィール

浜まゆみ(マリンバ)  Mayumi Hama, marimba
桐朋学園大学音楽学部演奏学科打楽器科マリンバ専攻を首席で卒業。同大学研究科修了後、アメリカミシガン大学打楽器科大学院留学。1999年、第2回世界マリンバコンクール第2位。これまでに東京交響楽団との共演、Percussive Arts Society コンベンション(テキサス、米国)“Time for Marimba”にて招聘演奏・パネリストとして出席。The University of California Davis(米国)、チアパス州立芸術科学大学(メキシコ)、The University of Michigan(米国)、California State University, Fresno(米国)、Denison University(米国)にて演奏・マスタークラスを行う。第1回ラテンアメリカマリンバコンクールにて審査委員を務める。国内外で演奏活動を行なう傍らでトークを交えながら幅広い層に親しめるサロンコンサートも行なっている。
クリス・フロー(パーカッション)  Christopher Froh, percussion
サンフランシスコ・コンテンポラリー・ミュージック・プレイヤーズ、 エンピリアン・アンサンブル、 ルートストック・パーカッション、サンフランシスコ・チェンバー・オーケストラのメンバーとして、これまでに15ケ国の作曲家による100以上もの室内楽とソロ曲を初演している。また、カーネギーホールにてサンフランシスコ交響楽団との共演、ステム・グローブ・フェスティバルにてバリ島の芸能グループ「Gamelan Sekar Jaya」との共演、アメリカ映画制作会社「スカイウォーカーランチ」でのビデオゲームのレコーディング等、幅広い活動を行っている。CDも多数リリース。これまでに、北京現代音楽祭、Nuovi Spazi Musicali、 Music@Menloにソリストとして招聘されるなど、日本、中国、トルコ、ヨーロッパ、アメリカ等でフェスティバルやリサイタルに多数出演。ミシガン大学、イーストマン音楽学校、桐朋学園大学で学び、桐朋学園大学では、マリンバのパイオニアである安倍圭子氏に師事。現在はカリフォルニア大学デイビス校とカリフォルニア州立大学サクラメント校にて打楽器と室内楽を指導している。