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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2016年10月13日(木)13:40~14:25/14:25~15:10
出演 TANBRASS(たんぶらす)
津守祥三/永井綾子(トランペット) 髙橋朋子(ホルン) 小篠亮介(トロンボーン)
岩澤佳祐(テューバ) 五田詩朗(打楽器)
概要 実施会場:中央区立月島第三小学校 音楽室
対象者:小学4年生2クラス
人数:合計84名
助成等:文化庁「平成28年度劇場・音楽堂等活性化事業」

レポート

10月13日、月島第三小学校で4年生に向けてのアウトリーチプログラム「初めてのクラシック」が行なわれました。出演は金管楽器と打楽器の演奏者からなるTANBRASSでした。

どこかワクワクした様子で教室に入ってきた子供たち。目の前に出演者が登場すると子供たちの興奮はさらに高まり、早速興味津々で演奏に耳を傾けていました。

今回のプログラムは、クラシック音楽の歴史とそこで使われてきた楽器を紹介するというものでした。1曲目の演奏が終わると、まずはトランペットについての説明がありました。楽器の形には馴染みがあるものの、どうやって音を出すのかを知らない子も多く、出演者が楽器からマウスピースを取りはずし、マウスピースだけで「ブーブーブー」とバズィング (buzzing) をすると「わあーっ」と笑い声と歓声が上がりました。

次はホルンの紹介です。大きさからは想像できない4mという管の長さに子供たちは驚いていました。モーツァルト作曲「ホルン協奏曲第3番」の演奏では、主役になることの少ないホルンの優しい音色が子供たちの耳にもよく聞こえたと思います。

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続くトロンボーンの紹介でも、管の長さを聞くと「○メートル!」「△メートル!」と色々な場所から元気な声が上がりました。プッチーニによるオペラ「トゥーランドット」で有名な「誰も寝てはならぬ」の演奏では、男性の声に近いというトロンボーンの音の特質がよく示されていました。

4番目はテューバの紹介です。ウォーラー作曲「アイント・ミスビヘイヴィン」の演奏では、普段ベースを担当することの多いテューバが主役となりました。

金管楽器の紹介のあとは、今度は子供たちが演奏に加わる番です。今回の出演者の1人である五田さん作曲の「Buzzing Waltz」の曲に合わせて、子供たちはさっき学んだバズィング (buzzing) に挑戦しました。金管楽器を演奏したことのない子がほとんどでしたが、みんな「ブー」という音を鳴らすのが面白かったようで最終的にはきちんと習得していました。

打楽器の紹介が後に続きます。アンダーソン作曲の「プロムナード」の演奏では、木ではなく鉄で作られたバチ(ブラシ)が使われました。演奏中子供たちは、よく聴くものとは少し違う小太鼓の音とその音の出し方に特に注目していました。

全ての楽器紹介が終わると、再び子供たちが演奏に参加する番。TANBRASSの伴奏に合わせて月島第三小学校の校歌を歌いました。普段から歌っている曲ということもあり、大きく元気な声で歌う子供たちの姿が印象的でした。

最後に演奏された昔話三太郎メドレーでは桃太郎や金太郎などお馴染のテーマが登場し、聞きながらそのフレーズを口ずさんでいる子もいました。プログラムは、アンコール「ドラゴンクエストのテーマ」で締めくくられました。

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月島第三小学校の子供たちは反応がとても良く、出演者の方々も楽しくプログラムを進めることができたのではないかと思います。終了後には子供たちの「凄かったね~」「もう1回聴きたい!」といった声を聞き、今回のアウトリーチの効果を実感することができました。

(サポーター 石井紗和子)

プロフィール

TANBRASS  (金管五重奏+打楽器)
2011年12月に結成。認定NPO法人トリトン・アーツ・ネットワークのコミュニティ活動に参加、クラシックの名曲からジャズまで幅広いレパートリーで、小学校などでの公演で好評を得ている。