第一生命ホールがある晴海トリトンスクエアから歩いて数分、トリトン・アーツ・ネットワークのご近所「晴海こども園」で初めてアウトリーチを行いました。出演は、アウトリーチセミナーで研鑽を積んだ修了生達による弦楽四重奏。
木のぬくもりに包まれた明るい園に到着すると、玄関にいた子ども達が次々と「おはよう」「何しにきたの?」楽器のケースを指して「これなあに?」と嬉しそうに話しかけてくれました。
0~2歳対象の回は15分間。まずは園長先生から「今日は楽しいコンサートですよ」とご挨拶。拍手に迎えられて出演者が入場しました。自己紹介の後、一曲目は運動会で聞いた曲。演奏が始まると、どの子も真剣に耳を澄ましています。後ろの方で椅子に座っている2歳児クラスの子ども達は、次々立ち上がって、演奏する姿を見つめていました。元気な部分になるとクスクス笑う子がちらほら。楽器紹介ではチェロを見て「おっきい!」の声。演奏に合わせて体操する場面では元気にジャンプ。ベートーヴェンではリズムに合わせて体を揺らす子、手を叩く子、それぞれの感性で音楽を楽しんでくれている様子が見られました。
3歳になると、こども園では短時間保育が始まり、クラスが35人に増えました。全員小さな椅子に座って演奏者がご挨拶をすると「おはようございます」「よろしくお願いします」と元気にお返事がかえってきます。ドレス姿には「わーすごい」「きれい!」と次々と声があがりました。「運動会メドレー」が始まると、思わず座りながら体を動かしたり、自然に手拍子をしている子が。お喋りが得意になった3歳児クラスの子ども達は、楽器の名前や、質問にも元気に答えてくれました。ヴァイオリンの紹介で演奏したワルツィング・キャットでは「聞こえてきた動物の鳴き声は何かな」と聞くと「ネコ~!!!」と答える子がたくさん。演奏を聴き感じてくれている様子に出演者が驚く場面もありました。
4~5歳の子ども達には、しっかり聞ける30分のプログラム。他のクラスでは無かったドヴォルザークの弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」も聴いてもらいました。曲の雰囲気が変わると演奏者をじっと見つめて、お友達同士「すごいね」「早いね」とささやいたり先生の顔を見上げたり、子ども達が集中して聴いている様子が伝わってきます。体操のコーナーでは0~3歳に負けないくらいの元気に加えて、音楽に合わせて振り付け通り上手に体を動かし、最後のポーズまで楽しんでいる様子が見られました。
どのクラスもプログラムの最後は「晴海こども園のうた」。みんなが大好きな園歌を大きな声で歌って、楽しいコンサートは幕を閉じました。