音楽のある週末 第5回 梯 剛之 ピアノ・リサイタル
報告:井出春夫/会社員 1階4列30番
投稿日:2010.11.20
梯さんの体の中から自然に沸き上がって来た音楽。
「音楽のある週末」のコンサートシリーズも5回を数えた。シリーズがスタートした当初はあまり興味が持てず、1回冷やかしのつもりで来てみたら、とても素晴らしい演奏だった。しかし毎回、今度の演奏会は「はずれる」かもという不安が頭の隅をよぎる。演奏会が終わってみれば、結構満足して帰宅する自分がいた。今回の演奏会の入場者は、ざっと見た感じで350人位だろうか。その中で盲導犬をつれた方が6名いらしたそうである。年齢層も幅広かったようで、私の隣の方々は、家族みんなでいらしているようだった。
第1曲目「舟歌」が始まる。かなりの安全運転で始動だ。音楽は淡々と進む感じがあったが、ショパンの素朴さが感じる。
梯さんの使用したピアノは音が鳴りやすく、メロディがうき出てくるように聞こえとても弾きやすいように思えた。音量的にはさほど大きいとは思えなかったが、幻想即興曲では、すこしかげりのあるような音を混ぜたり、スケル ツォの2番では、ダイナミックスに変化を持たせたりと曲毎にいろいろ工夫がなされていた。音楽的な細かなことはよくわからないが音楽が聞き易くリラックスして楽しめた。
後半のソナタも集中力があり、しっかりした演奏でとてもよかった。
今日の一通りのプログラムを終えアンコール。これがとても素晴らしかった。梯さんの体の中から自然に沸き上がって来た音楽。音楽がとても自然でかなり自由な演奏のように思えた。アンコールは全部で5曲弾かれた。全部が素晴らしいが、個人的には1曲目の子守歌と3曲目のワルツNo.10が特によかった。
とても素敵な演奏会だった。
公演に関する情報
ウィークエンドコンサート
音楽のある週末
第5回 梯 剛之 ピアノ・リサイタル
日時:11月20日(土)14:00開演