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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

増田喜嘉

〈TAN's Amici Concert〉
第11回ビバホールチェロコンクール第1位受賞記念
増田喜嘉チェロ・リサイタル

2年に一度、兵庫県養父市で開催される「ビバホールチェロコンクール」
第11回の第1位受賞者であり、来月15日に第一生命ホールで受賞記念リサイタルを開催する、チェロの増田喜嘉さんにお話しをうかがいました。

 

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若手チェリストの登竜門と言われている「ビバホールチェロコンクール」ですが、コンクールで印象的だったことは?

増田:一番印象に残ったのは主催者とボランティアの方々のチェロコンクールへの熱意です。本当に皆さんが親切に温かく迎えて下さって、今まで国内外で体験した中で、これ程サポート体制の整っているコンクールは他にありませんでした。
「どうしたら参加者一人一人がベストを尽くせる環境にできるか」という思いが伝わってきました。


増田さんとチェロとの出会いは?

増田:5才の時にチェロを始めました。実は父がアマチュアのジャズべーシストで、幼い時からジャズ喫茶で父が演奏するのを聴きに行っていました。そこで初めて音楽に興味を持ち、チェロを始めました。


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増田さんにとってチェロの魅力とは?

増田:まさに音色ですね。毎日チェロを弾く度に感じます。チェロの音域は人間の声に一番近いと言われてますが、我々の心に最も響く音であると思います。贅沢を言えば、もう少し楽にチェロを運べたら最高です。


11/15の第一生命ホールでのリサイタルでは「魔笛」の主題による7つの変奏曲(ベートーヴェン)や「サムソンとデリラ」などオペラの曲も入っていますね。

増田:今回のプログラム構成は、色々な面でバランスを持たせようと努力しました。自分の好みの曲目を弾くだけでなく、より多くの聴衆の皆様に楽しんでいただきたいと思って構成しました。結構クレイジーな現代曲も入っている多彩なプログラムです。


ブラームス、ショスタコーヴィチのチェロ・ソナタから、ペンデレツキ「ジークフリート・パルムのためのカプリッチョ」など現代曲までチェロの幅広い魅力が味わえるプログラムですね。
ピアノで共演する柏木泉さんはどんな方ですか?

増田:柏木さんは南カリフォルニア大学の先輩で、一緒に弾き始めて3年程になります。今はロサンジェルスにある数々の大学でピアノを教えたり、随所で演奏活動もされています。 


現在、増田さんは南カリフォルニア大学音楽学部博士課程に在学されていますが、アメリカでの生活はいかがですか?

増田:アメリカに留学して6年目なので生活環境には慣れましたが、文化から音楽に至るまで、様々な局面で刺激を受けています。南カリフォルニア大学は留学生も多いのでアメリカ人だけではなく、世界中の人々と交流して色々と学ばされています。
ただロサンジェルスはいつも暑くて四季が殆どないのです。今回のリサイタルで秋に帰国でき、涼しい気候の中で柿やミカンを食べるのがすごく楽しみです(笑)


果物もおいしい季節ですね!
最後に、これからどんな演奏家になりたいですか?

増田:生まれ持って与えられた才能を一生かけて磨き続け、より多くの人に音楽の魅力を感じて欲しいです。もし僕の音楽を聴く方々が作曲家の伝えたい喜びや悲しみを感じていただければ、それが僕にとっての最高の評価です。


将来を嘱望される若きチェリストの"今"を、ぜひお聴き逃しなく。