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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

クァルテット・エクセルシオ

20周年の最後を飾る祭典「クァルテット+(プラス)」

日本では数少ない常設の弦楽四重奏団クァルテット・エクセルシオ(以下エク)。結成20周年記念の最後を飾る第一生命ホールでの「クァルテット+(プラス)」では、ゲストに4名の演奏家を招いて、室内楽の名曲をおおくりします。

 

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20周年を振り返っていかがですか。

吉田:あっという間ですね。でも世界にはもっと長く活動している団体もあるので、20周年はまだまだのような気もします。エクにとっては、ふつうのコンサートだけでなく、アウトリーチをやったことでかなり変化があったと思います。聴く方と、すぐ近くで触れられる時間というのが、結構大きいのではないかと思います。


今回はゲストをお呼びする『クァルテット+』シリーズの中でもかなり豪華に、4人ものゲストをお招きします。シューベルトの「ます」は、ピアノの小坂圭太さん、コントラバスの石川滋さんとの共演です。

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吉田:小坂さんは、ピアノで音程あわせができる素晴らしい方です。
西野:最初に共演したのは5、6年前ですね。
大友:リハーサルの時に、「ちょっと音程あわせさせていただける?」と言うのです(笑)。普通に考えると、ピアノは調律してあって音程が決まっているので、弦楽器の音程をピアノにあわせてほしいという意味なのかと思いきや、「みなさん、この音は、ちょっと高めにとられるのですね。これくらい?」と、小坂さんの方がバランスをとって音程を作ってくださるのですよ。
山田:信じられないことですが、たとえば「今回はウィーン風なのですね」と言って、ぱっと音階を弾くだけで違って感じられるのです。
西野:コントラバスの石川さんは、ベルン交響楽団など海外で活躍されていらしたのですが、最近帰国して読売日本交響楽団に入られたので、この機会にぜひと。エクとしては初共演です。


20150315_2『ます』は、ヴァイオリンが1人なので、西野ゆかさんが弾かれて、山田百子さんはお休みなのですね。

大友:クァルテット+で、クァルテット-(マイナス)ですね(笑)。


『フィレンツェの想い出』は、ヴィオラの柳瀬省太さんとチェロの遠藤真理さんがプラスです。

西野:柳瀬さんは同世代で、友人としての付き合いもありますが、やはりヴィオラ奏者としてとても尊敬している方ですので。
大友:僕は、実は小学校低学年の頃から知っている幼なじみで、通っていた教室も一緒。小さいころからのアンサンブル仲間でもあります。
吉田:エクは、柳瀬さんと遠藤さんとは、以前ブラームスの弦楽六重奏曲を共演させていただいて素晴らしかった。遠藤さんは、小柄なのにスケールの大きい音楽を演奏されていたのが印象的でした。


ゲストが4人と、豪華なコンサートになりますね。

20150315_3西野:やはり20周年最後を飾る公演なので華やかにと思いまして。
大友:「ます」は名曲ですし、いろんな人が演奏しますが、固定の弦楽四重奏団が「ます」をメンバー減で演奏する機会は少ないと思うのです。今回は、ソリストが集まる「ます」とは違う演奏になると思うし、面白いことができるような気がします。「フィレンツェの想い出」は、エクとして演奏するのは初めて。吉田さんと僕は、ボロメーオ・クァルテットと第一生命ホールで共演したことはあるのですが。
西野:私は第2ヴァイオリンしか弾いたことがありません。
山田:私は、まったく初めてです。フェスティバルなどで、ソリストが集まってきて最後に演奏されるような曲ですね。


1曲目にハイドンの弦楽四重奏曲「冗談」を演奏します。

20150315_4山田:クァルテットとしての曲を1曲聴いていただいて。
吉田:「フィレンツェ」が重たいしっかりした曲なので、導入はさわやかに軽めに......。
大友:ジョークで!
山田:常設弦楽四重奏団でないとできない「冗談」があると思いますので、お楽しみいただければ。


20周年の最後にふさわしいコンサートになりそうですね。

吉田:3曲とも雰囲気も共演する演奏家も違うので、それぞれゲストの方たちとの空間を楽しんで頂けたらいいですね。私たち自身も楽しみたいと思います。
大友:名曲を華やかに。
山田:四重奏、五重奏、六重奏といろいろな曲を演奏しますが、その中心にはエクがいる。
西野:お祭り気分で、お楽しみください。