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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2022年11月18日(金)16:30~17:15
出演 木管五重奏
[河野 彬(フルート) 副田 真之介(オーボエ) 西川 智也(クラリネット) 大森 啓史(ホルン) 柿沼麻美(ファゴット)]
概要 対象者:吹奏楽部員ほか希望者
人数:22名

助成等:文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
    独立行政法人日本芸術文化振興会

レポート

【プログラム】 
♪アンダーソン:《アンダーソン・アルバム》より 
 「舞踏会の美女」
 「サテンの女」
 「フィドル・ファドル」
♪ドビュッシー:「小組曲」より 
   第1曲:小舟にて
   第4曲:バレエ
♪イベール:3つの小品
   I. Allegro
   II. Andante
   III. Assez lent - Allegro scherzando
                     ほか


【レポート】 

まずは、吹奏楽部の活動の中でも、その魅力からきっと取り上げられることの多い、ルロイ・アンダーソン作曲の作品の中から3曲。
アイデア豊富なアンダーソンは、「フィドル・ファドル」のような言葉遊びのようなタイトルの曲から、日用品から着想を得たような曲まで、面白い作品をたくさん作っているのですね

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次に、大森啓史さんが、古楽器のナチュラルホルンを少し演奏しながら紹介してくださいました。
バッハやモーツァルトの時代に使われていたナチュラルホルンですが、その特有の音の陰影が活かされている曲もたくさんあるということで、作品が作曲された時代に使われていた楽器で演奏を聴いてみるというのも、また面白い発見がありそうですね。

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そして、音によって色彩が微妙に変化していくような様が表現されているドビュッシーの作品から2曲。だんだんと日が暮れてゆく教室で、生徒の皆さんも美しいアンサンブルに心を委ね、聴き入っている様子でした。

最後は、木管五重奏のための作曲されたイベールの「3つの小品」。目の回るようなテクニカルな箇所も軽々と演奏しながらも美しく歌い上げたり、5人の奏者が丁々発止の掛け合いをしながらアンサンブルを紡いでいく、一瞬たりとも目も耳も離せない演奏でした。

コンサートが終わった後には、生徒の皆さんが奏者の所に行って、日ごろの練習や奏法についての質問をしたり、熱心に相談に乗ってもらっている姿も見られました。
コロナ禍で人と直接関わることが難しい時期が続いていますが、音楽を通して、心が通い合うような時間を共有できたのではないかと思います。

トリトンアーツ スタッフ


【アンケートより】

・複雑なリズムがぴったりと合っていて鳥肌が立ちました。

・それぞれの楽器の魅力が音に全て詰まっていて、よく耳にする「楽器で歌う」という言葉の意味が分かりました。

・小さい音量の時も音の粒がはっきりしていて、メロディが浮かび上がっていた。感動のあまり思わず涙が出ました。

・5人という少ない人数のはずなのに、演奏から情熱や優しさがとてもよく伝わってきて驚いた。

プロフィール

河野 彬(フルート)  Kono Akira
東京音楽大学大学院を修了。現在、オーケストラ、吹奏楽団への客演、室内楽等の演奏活動の他、ドレミファクトリー(東京・新小岩)の企画運営や、その他公演制作にも携わる。2019年、東京オペラシティ、2022年、銀座・王子ホールにてリサイタルを開催。北九州国際音楽祭、小澤征爾音楽塾、セイジオザワ松本フェスティバルに参加。また、汐澤安彦氏指揮によるSIOフィルハーモニックウインドオーケストラを主宰、各演奏会で好評を博した。

副田 真之介 (オーボエ)  Soeda Shinnosuke
福岡県出身。東京音楽大学卒。オーボエを宮本文昭、青山聖樹、山本亜津子の各氏に師事。
東京音楽大学非常勤講師。
西川 智也(クラリネット)  Nishikawa Tomoya
大阪教育大学卒業後、東京藝術大学大学院修士課程およびN響アカデミーを修了。第9回東京音楽コンクール木管部門第1位、第24回日本木管コンクールクラリネット部門第1位、第23回宝塚ベガ音楽コンクール木管部門第2位および会場審査員特別賞受賞。ソリストとして、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団等と共演。現在、群馬交響楽団首席クラリネット奏者。ザ・シックス・センスメンバー。
大森 啓史(ホルン)  Omori keiji
東京藝術大学音楽学部を経て、同大学大学院を修了。1998年1月より1年間シカゴへ留学。現在(公財)千葉交響楽団1・3番ホルン奏者。エマーノン・ブラス・クインテット、エロイカ木管五重奏団、ナチュラルホルンアンサンブル東京、習志野天文部など、多くの室内楽団体のメンバーとしても活動している。日本ホルン協会常任理事。洗足学園音楽大学非常勤講師。
柿沼 麻美(ファゴット)  Kakinuma Asami
12歳よりファゴットを始める。東京藝術大学を卒業後、同大学大学院修士課程を修了。大学院在籍中に、ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉(現・千葉交響楽団)に入団。第26回宝塚ベガ音楽コンクール木管部門第1位及び兵庫県知事賞受賞。第13回東京音楽コンクール木管部門第3位入賞。第33回日本管打楽器コンクールファゴット部門第1位及び文部科学大臣賞、東京都知事賞を受賞。ソリストとして新日本フィルハーモニー交響楽団他と共演。小澤征爾音楽塾、サイトウ・キネン・フェスティバル松本等に参加。現在、千葉交響楽団ファゴット奏者、横浜シンフォニエッタシーズンメンバー。