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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2015年9月15日(火)10:50~11:50
出演 TANBRASS(たんぶらす)
亀山真司/松木亜希(トランペット) 髙橋朋子(ホルン) 佐々木匡史(トロンボーン)
仁藤雄貴(テューバ) 五田詩朗(打楽器)
概要 実施会場:中央区立豊海小学校 音楽室
対象者:小学4年生2クラス
人数:合計80名
助成等:中央区文化・国際交流振興協会
文化庁 平成27年度「劇場・音楽堂活性化事業」

レポート

9月14日、豊海小学校で4年生80名を対象としたアウトリーチ活動を行いました。今回は、TANBRASSの皆さんで、金管五重奏と打楽器の演奏を行いました。活動全体として、児童は生で見た楽器や音色に迫力を感じ、圧倒されている様子が見て取れました。今回は、歴史を追って音楽を楽しんでもらおうということで、1曲目に「モール人の踊り」(スザート)の演奏、次に「G線上のアリア」(J.S.バッハ)の演奏がありました。子ども達は名前を知っているのか、「バッハ」などと声に出していました。

楽器の仕組みの説明に入ると、子ども達は活発に手を挙げており、音楽への関心の高さがうかがえました。ほぼ全員ホルンを知っており、吹いたことがある児童は約半分でした。「息をフーって(すると音がでる)。」「マウスピースを振るわせる?」などと音が出る仕組みを考え、演奏者から、振るわせているのは唇であること、 “バズィング“と呼ぶことを学んでいました。そのほか、トランペット、トロンボーン、テューバの長さについてクイズ形式での説明が行われました。トランペットは楽器を引き伸ばすと約1.5メートルと、子ども達の身長とほぼ同じ長さになる一方で、テューバは約6メートルにもなると聞き、子ども達は興味津々でした。

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説明の後、児童全員で“バズィング”をしてみました。指2本をピースの形にし、唇に当てて音を出すという作業に、子ども達は少し恥ずかしそうにしていましたが、楽しそうな表情でした。児童10人が実際に楽器の音出し体験をし、音が出たことに嬉しそうにしていました。初めは楽器を不思議そうな表情で見る子どももいましたが、楽器から出る独特の音に感動している様子で、見ている子ども達も音出しの様子を見つめていました。その後、皆で“バズィング”を使って「Buzzing Walts」を演奏しました。大きな音や静かな音など、音量の調節も非常に上手くできており、演奏後は爽快な表情でお互い顔を見合わせあっていました。

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また、それぞれの楽器の特徴を生かした曲が奏でられる場面もありました。テューバの高音が特徴的な「アイント・ミスビヘイヴィン」(ウォーラー)では、大きな音に驚く児童や、よく見ようと前のめりになる児童などおり、全体として圧倒されている様子が見られました。ドラムの音色を生かした「キャラバンの到着」(ミッシェル・ルグラン)の曲中ではドラムが格好いいのか、魅了された表情で聞き入る子ども達でした。トランペットが活躍する曲「トランペット吹きの休日」(アンダーソン)の演奏の際には、音楽教諭の濱口先生にも参加していただきました。普段あまり見ることのできない先生の新たな一面に、児童は尊敬の眼差しを浴びせていました。

最後に、皆で手拍子をして楽しい時間を過ごしました。曲は「It don’t mean a thing」(デューク・エリントン)、「リパブリック讃歌」の2曲でした。特に2曲目は子ども達もノリノリで、体を揺らす子どももいました。お礼の挨拶の時には代表の児童が、「1人でなく皆で息を合わせて演奏している様子を見て、この経験から自分もチームワークを大切にしたいと思った。」という感想を述べており、子ども達の人生に、今回の活動が何らかの形で残ればよいなと思いました。
(インターン 佃 優希)

プロフィール

TANBRASS  (金管五重奏+打楽器)
2011年12月に結成。NPO法人トリトン・アーツ・ネットワークのコミュニティ活動に参加、クラシックの名曲からジャズまで幅広いレパートリーで、小学校などでの公演で好評を得ている。