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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2012年2月16日(木)
出演 クァルテット・エクセルシオ(弦楽四重奏)
概要 中央区立城東小学校 全校生徒 70名
助成・後援:中央区文化・国際交流振興協会
補助:文化庁 優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業

レポート

TANの小学校でのアウトリーチは、通常は4年生対象に音楽室で行いますが、今回の城東小学校は開校50周年記念演奏会として、全校生徒対象に体育館で行い、先生方や保護者の方にも一緒に見ていただきました。

演奏会冒頭、ボッケリーニの「マドリードの帰営ラッパ」を演奏しながら子供たちが座っている間を通って入場。最初は遠くから聴こえていた弦楽器の音が、だんだん近くに寄って来て、いきなり子供たちの心をつかみます。チェロの大友肇さんも立って演奏しながら入場してきたのはすごい!

ご挨拶代りに「愛のあいさつ」を演奏、続いてメンバーと楽器紹介。「サザエさん」のフレーズを、音の高いヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの順で受け渡していくと、子どもたちに大受けです。楽器が大きくなると、だんだん音が低くなるということが楽しく分かったようでした。「弓の毛は何でできているか」のクイズでは、弓の毛をはずして見せ、子どもたちも釘づけでした。

弦楽器は弓を使って演奏しますが、「今度は弓なしで」と、ピッツィカートのみの「プリンク・プレンク・プランク」を演奏。

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次に、プログラムにも「???」という記載になっていた、曲あてクイズです。まずはチェロのみ、次にチェロとヴィオラのみ、そして第2ヴァイオリンを重ねて弾いてみます。なかなか分かりませんでしたが、最後に第1ヴァイオリンが加わると「あー、知ってる!」と声があがりました。曲名は、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でした。

続いては、「剣の舞」。激しいリズムに、ゲラゲラと笑い出す低学年の子供たち。途中、第1ヴァイオリンの西野ゆかさんは、ヴァイオリンを弾く傍ら、隣においたタンバリンとカスタネットも叩きます!

盛り上がったところで、最後にじっくりと弦楽四重奏の名曲、ベートーヴェンの「ラズモフスキー第3番」第1楽章を演奏します。ここまでの流れで子供たちの心をしっかりつかまえていたので、みんな集中して聴いていたようでした。

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最後に校歌を弦楽四重奏と一緒に歌いました。

やはり低学年は反応がよく、身を乗り出して演奏者の弾き方を見たり、体を揺らしてリズムを取ったりしていたのが印象的でした。演奏会後、体育館を出てきた子供たちも、TANのスタッフに、「剣の舞、めちゃめちゃおもしろかった!」と口ぐちに話してくれ、大興奮の様子でした。

プロフィール

クァルテット・エクセルシオ  Quartet Excelsior
西野ゆか(ヴァイオリン)/Nishino Yuka, violin
山田百子(ヴァイオリン)/Yamada Momoko, violin
吉田有紀子(ヴィオラ)/Yoshida Yukiko, viola
大友肇(チェロ)/Otomo Hajime, cello

年間通して70公演ほどを行う常設の弦楽四重奏団。94年結成。第5回パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール(イタリア)最高位など他の日本の団体の追随を許さぬコンクール受賞歴をもつ。08年に第19回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞(団体の受賞はこの賞の歴史で唯一)。定期演奏会ではベートーヴェンを軸に王道レパートリーを展開。

【公式ウェブサイト】 http://www.quartet-excelsior.jp/