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ガブリエル・リプキン~少年時代の2つの秘密
インタビューこぼれ話

2013年5月24日

20130513_GavrielLipkind.jpg6月8日に無伴奏チェロ・リサイタルを開催する、イスラエル出身のチェリスト、ガブリエル・リプキン。昨年秋に来日した際にインタビューしたのですが、知性にあふれていて雄弁で、伺った話はどれも興味深いものでした。
インタビューはこちら

今回は、文字数の関係で掲載しきれなかった「こぼれ話」をお届けします。それは... 

 

 

「リプキン、少年時代の2つの秘密」です。

 

 

6歳でチェロを始め、2か月で、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードを演奏、8歳で大学に入学し、9歳の頃にはシューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」を弾いていたという神童。そんなリプキンが当時、師事していた先生に秘密にしていたことが2つあったそうです。


「1つは、スケートボードに乗るのが大好きだったこと(笑)」
音楽家が怪我をするのは致命的。でも好きとなったら真剣に打ち込んでしまうリプキン少年は、友達と3メートルのランプ(スケートボードがジャンプできるカーブ)を作って、毎日空を飛んでいたそうです。当然、あちこちに傷ができ、先生に訊かれると、「姉とけんかしてひっかかれました」とごまかしていたとか...!

 

さて、もう1つの秘密。それは、「12歳の時にヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロに出会って、17歳までこっそりヴィオラ・ダ・ガンバのレッスンを受けていたこと」
ヴィオラ・ダ・ガンバは、チェロと同じように足の間にはさんで演奏しますが、弦は6本あり、バロック音楽が盛んだった16世紀から18世紀中ごろ広く使われていた楽器です。
チェロの先生がとても厳しくて、リプキンが歴史的な演奏に傾倒してしまうことを心配していたので、話せば怒られるだろうと、黙っていたそうです。

 

のちに、古い世界と新しいものを結び付けたいと思い、バッハの無伴奏チェロ組曲全集を「シングル・ボイス・ポリフォニー」第1弾としてCDリリースし高い評価を受けるリプキンですが、少年時代からやりたいことをしっかり見据えて追求する性格だったのですね。

2つの秘密を話すリプキンの表情は、いたずらっ子そのものでした。


 

音楽のある週末 第14回
ガブリエル・リプキン 無伴奏チェロ・リサイタル
日時:2013年6月8日(土) 14:00
会場:第一生命ホール
出演:ガブリエル・リプキン(チェロ)
料金:S席¥5,000 A席¥4,500 B席¥3,500
   ヤング¥1,500(小学生以上、25歳以下)
   セット券S¥9,000〔第14・15回〕

公演詳細は こちら

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