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「音楽のある週末」にご出演される
白井光子さんがご来訪されました。

2011年10月21日
11月5日に「音楽のある週末」にご出演いただく、リート歌手の白井光子さんが、日本の音楽大学でのマスタークラスのためにドイツから一時帰国されました。9月のある日、トリトン・アーツ・ネットワークの事務所で、1日かけて新聞や音楽雑誌の取材を受け、その後、ホールも見学してお帰りになりました。

日比谷のお堀端にあった旧・第一生命ホールには「若い頃、本当によく行ったものです」となつかしいお顔をされる白井さんですが、晴海の第一生命ホールをご覧いただくのは初めて。少し声を出してみて「歌にはちょうどいいホールですね。一度来ると、今度来る時も楽しみになるので、初めてのホールとは全然気持ちが違うんですよ」とにっこり。

取材がひととおり終わった後に、第一生命ホールでのプログラムについて、あらためてお話を伺いました。

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当初、第一生命ホール10周年をお祝いして、「花」を集めたプログラムを作ろうと思っていたところ、3月11日の大震災があり、急きょ「希望」を歌う歌を添えた「花束」のようなプログラムになりました。「花」と一口に言っても様々な詩に様々な作曲家が書いた曲をたくさん歌うので、プログラムは実に色彩豊かです。

中でも、ミヨーの「花のカタログ」はイチオシ。これは、種袋の裏や、花を買う時のカタログにある花の説明書をドーデが詩にしており、例えば「いつ頃発芽して、何メートルくらいの高さになり、どんな色の花をつける...」などと歌われるのだそうです。おもしろいですね。今回のプログラムの中では唯一、ドイツ語ではなくフランス語ですが、スパイスのきいた1曲になりそうです。

白井さんは、2006年にギラン・バレー症候群という難病にかかりました。旅先のロンドンで救急車で運ばれ、そのまま7カ月入院、さらにドイツに戻って3カ月入院されたそうです。呼吸もできず、手足を動かすことも目を開けることもできない状態で、耳と脳だけがしっかりしていたため、最初にできるようになったのは「聴く」ことだったとか。その体験から、違った意味で「生きる」ということを考えるようになったという、そんな白井さんが言う「希望」という言葉だからこそ、重く感じられました。

舞台を降りた白井さんは小柄で、笑顔の素敵な方ですが、曲を歌う時は、「白井光子」ではなく、その歌の世界に入ってまったく別のキャラクターになるそうです。カラフルな「花」のプログラムを、どうぞお楽しみください。

音楽のある週末 第8回
白井光子&ハルトムート・ヘル リートデュオ
日時 11月5日(土)14:00開演
出演 白井光子(メゾ・ソプラノ) ハルトムート・ヘル(ピアノ)
料金 S¥6,000 A¥5,000 B¥3,500 ヤング¥1,500(小学生以上25歳以下)
    セット券S¥10,000(第8・9回)
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