11月22日(土)に第一生命ホールで行われるバボラーク・アンサンブル公演の〈U25券PR企画〉として、音楽を愛する若い世代のみなさんと、もっと音楽の素晴らしさを共有したい!という思いから実現した〈「バボちゃん」が質問に答えます!〉企画。
今日は、全10問中、第5問、第6問への、バボちゃんからの答えの発表です。
Q5. 小さい音を響かせるにはどうしたらいいですか?(ふうか 15歳)
A5. 「how(どうやったら)」で始まる質問って、たいていは答えるのがすごく難しいんです。みんなが知りたい秘密みたいなもので、ごめんね、簡単に「どうやったら」と言葉で説明できるものじゃないんですよね。
そう、小さな音も美しく響かせたいよね。そのためには、音にたくさんの倍音が含まれていることが大切です。良い楽器は、そうした豊かな音を出す助けになります。そしてどうやったらそんな音が出せるのか、どんな音が「いい音」なのかを自分で分かっていることが大事なんです。だからこそ、それを文章で説明するのは、残念ながら難しいんです。
Q5. How can I make quiet notes resonate better? Fuka, age 15
A5. Any question that begins with the word "how" is basically unanswerable. That's what everyone wants to know. That's the secret. And I'm sorry, but there's no telling how.
Sure, even the quiet notes have to sound nice. They must have a lot of aliquot tones. For a good instrument that has a good sound. and you have to know how to do it and know what it sounds like. So it's impossible to describe it, unfortunately.
Q6. バボラークさんが使っているdurk d3*とアレキサンダー103の違いを詳しく教えてほしいです。(モリモリホルン 20歳)
*デュルクホルン D3モデル
A6. 違いをお話するのは簡単です。でもそれを見るのは難しいんですよね。もっと広い視野でお話しすると、ホルンという楽器にはこれまでに何度もいろいろな方法で変更が加えられているんです。異なる楽器メーカーがいろいろ実験して、改良を重ねています。ドイツでは約150年前に、現在も使われているカーブの構造が生まれました。アレキサンダー103はその代表的なモデルで、非常に優れているので、今ではこの構造を採用している他のホルンメーカーもあります。
大きな違いとしては、そうしたメーカーの多くが小規模だということです。つまり、あまり多くは製造されません。 デュルク氏の工房もそのひとつで、少人数で丁寧に楽器を作っています。デュルク氏は、自身のモデルD3を高品質の楽器に仕上げ、どの個体にも安定した性能を持たせることをミッションとしています。そんな彼が私のところに「この楽器の性能を試してもらえないか」と言ってきたのです。
私は彼の会社の哲学に共感しました。こぢんまりとした家族経営の温かい雰囲気もあり、引き受けたというわけです。ですから私が変えたのは、ホルンの種類ではなく、製造している会社です。つまり伝統的なアレキサンダー製でなく、そこで技術を学び、さらに発展させているメーカーであり、単なる仕事上の関係を超えたつながりがある会社の楽器を、今使っているということになります。このホルンは非常に安定していますが、演奏するのは(アレキサンダー103と同様に)簡単とは言えません。ですが、すばらしい音色を持っています。ハンドメイドで、デュルク氏のハンドハンマーで叩きあげられていて、一点一点素材や細部も異なります。私は、このハンドハンマー仕上げこそが、ホルン特有の音を生み出す重要な要素だと思います。
Q6. Could you please explain in detail the differences between the Durk D3, which Mr. Baborak plays, and the Alexander 103? Morimori-horn, age 20
A6. Yes, the difference is easy to describe. But it's not that visible. To put it a little more broadly, the horn has historically had several ways to be turned. Different manufacturers have done experiments, made inventions to make it work well. So in Germany, about 150 years ago, some variants of this curve were created, which are still in use today. The one at Alex 103 is great and some horn manufacturers now use the same as Alexander.
The significant difference is that most of them are much smaller companies. So they have less production. So is Mr Dürk. This means that fewer people are producing fewer horns. So Mr. Dürk made it his mission to make his D3s great instruments and to make them similar. And he approached me to see if I would try them, their quality.
And because I am very comfortable with this corporate philosophy, and a small friendly family, I accepted. So I didn't change the type of horn- just the company that makes it. No longer a traditional Alexander but someone who graduated from them and is a great manufacturer and with whom we have more than a working relationship. This horn is very stable but playing it ( like the 103) is not the easiest. But he's got a great sound. They were all Hand hammered out by Mr. Dürk. So, different hands make it, maybe different materials, and some small details. But I think hammering is crucial for unique sound.
第5問は一言で答えるのが難しい質問だったようですが、それでも答えの中に大切なヒントがありますね!
次回もお楽しみに......!
■■■バボラーク・アンサンブル公演情報■■■
<ホルンの室内楽IV バボラーク・アンサンブル>
日時:2025年11月22日(土)14:00開演
会場:第一生命ホール
出演:ラデク・バボラーク(ホルン)
ビクトール・テオドシエフ(ホルン)*
バボラーク・アンサンブル[マルティナ・バチョヴァー/髙橋紘子(ヴァイオリン) カレル・ウンターミューラー(ヴィオラ) ハナ・バボラコヴァ(チェロ)]
曲目:テレマン:2つのホルンのための協奏曲 変ホ長調(ターフェルムジーク第3集より)*
リスト(バボラーク編):悲しみのゴンドラ 第2稿
ロバート・ハンセン(バボラーク編):弦楽と2本のホルンのための交響組曲 *
ケリー・ターナー:ホルンと弦楽のためのソナタ
ベートーヴェン:六重奏曲 変ホ長調 Op.81b*
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