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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

児玉麻里

假屋崎省吾と聴く
児玉麻里 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ選集I

ベートーヴェンのピアノ・ソナタから選りすぐった傑作を3年にわたっておおくりするシリーズ。児玉麻里さんにメールでお話を伺いました。

10年以上かけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲のレコーディングを行い、協奏曲もご主人ケント・ナガノさんと全5曲を録音していらっしゃいます。時間をかけてベートーヴェンに向き合われたことで、作曲家や作品に対して見え方は変わりましたか。

嬉しい時、泣きたい時、演奏というものは、いつも何かの形で人生を反映するものですが、ベートーヴェンの曲は常に時間や空間をこえる不思議な力がある事を改めて実感しました。


 ベートーヴェン、そしてベートーヴェンのピアノ・ソナタは児玉さんにとって、どんな存在でしょうか。

クラッシック音楽のエヴェレスト。最も難しくまた弾きがいのある曲ですね。


今回演奏していただく、「月光」「ワルトシュタイン」「熱情」は、どれも非常に有名で、お客様の中にも色々なイメージがすでにあると思いますが、どのように演奏したいと思われますか。

最も喜びと希望にあふれる「ワルトシュタイン」、夢のような「月光」、暗い情熱あふれる「熱情」、それぞれの世界への旅に、皆さまをお連れできればと願っています。


これらの曲に関してレコーディング中のエピソードなどはありますか

3曲の中で「月光」の第1楽章が、録音に一番苦労しました。あの深く揺れる夢のような雰囲気を、マイクを通してなかなか満足できるような結果にできなかった思い出があります。
その夜レコーディングのチームとオランダビールを頂き、ぐっすり寝た翌日、霧が晴れた後のようにすんなり月光の世界を作り出すことができました。
 

假屋崎省吾さんとの出会いについて教えてください。

假屋崎省吾さんは妹のピアニスト児玉桃を通じてお会いしました。世界中どこにいらしても素晴らしい假屋崎さんの芸術に、家族全員が假屋崎さんのファンになりました。この様な素晴らしい世界的芸術家がいらっしゃることを日本人として誇りに思います。


160701_KodamaMari_interview2.jpgこの新年は假屋崎さんがパリの児玉さんのご自宅に滞在されたとか。どのように過ごされましたか。

まず大晦日の午後ハンブルグで主人(ケント・ナガノ)が指揮をしたジルヴェスターコンサートを一緒に聴き、最終便でパリへ。母が用意してくれていたお蕎麦を、ごく親しいパリとアメリカの友人たちとも一緒に頂き、夜中12時にバルコニーでシャンパンで乾杯。友人たちや家族の幸せを願いながら花火やエッフェル搭を眺め、新しい年を迎えました。


ステージでの共演は初めてですが、今回の舞台では、どのようなトークが聴けるのでしょうか。

サプライズを楽しみにしていらしてください。ベートーヴェンを楽しんでいただければと願っています。


ご主人が世界的指揮者ケント・ナガノさん、ご自身も妹の児玉桃さんもピアニスト、お嬢様(カリン・K・ナガノさん)もピアニストとしてデビューされていらっしゃいます。ご家族の間では、やはり音楽について話されることが多いのでしょうか。

音楽の話は圧倒的に多いですが、他にも今読んでいる本のこと、面白い出来事、娘の学校の噂話など食事時の話題は毎日色々。最近はアメリカ大統領選挙の話題が多いですね。


ご家族の間では、やはり音楽について話されることが多いのでしょうか。音楽以外に、最近何か凝っている趣味や余暇の過ごし方などはありますか。

家族全員が揃った時は朝早くブーローニュの森で自転車に乗りに行きます。お天気が悪い時には、映画を見に行くことが多いです。