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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

竹澤恭子

室内楽の魅力
ブラームス 第2回~音楽家たちとの友情I

今期の目玉となる竹澤恭子の「ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏」。音楽家としてまさに円熟の季節を迎えた竹澤さんに、今回のプログラムに込めた思いをうかがいました。

竹澤恭子による、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲

竹澤さんがブラームスに本格的に取り組み、その魅力に強く惹きつけられたのは、高校生の時。日本音楽コンクールに優勝し、音楽家としての将来を意識しはじめた頃でした。

留学したアメリカは、自分の個性や考えをはっきり表現することが重視される社会。そこで「音楽を表現する技術」を身につけることができました。けれどもただ「私はこうなの」というだけでは表現しきれないものがブラームスにはある。人間の気持ちには割り切れないものがたくさんあり、好きな人に気持ちをストレートに伝えられないことも、心の内を明かせないこともあります。人生経験を積み、自分の中に感情の「ひだ」が深く刻まれていくことではじめて理解できるものがあると思うようになりました。


音楽家としての成長に寄り添い、演奏するごとに深まるブラームスの音楽。竹澤さんにとってその魅力とは?

ブラームスの音楽には、私たちの心のひだに語りかけ、沁み入る美しいメロディがあふれています。弾くたびに、ああ、音楽家になってよかった、と純粋に思えるんです。


共演するピアニストのストラッビオリさんは、20年近い音楽のパートナー。

彼はブラームスに並々ならぬ情熱を持つだけでなく、表現の幅がとても広い。繊細な表現から、力強いオーケストラのような表現までできるんです。私も全力で向かっていけます。細部に目を配りつつ、大らかに包み込むような表現ができる。そんな彼との演奏は私自身も楽しみですし、このコンビネーションでどんなブラームスになるのか、ぜひ興味を持って聴いていただければと思います。

[聞き手/文 有田 栄]