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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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アーティスト・インタビュー

鈴木大介&大萩康司

雄大と行く昼の音楽さんぽ 第2回
鈴木大介&大萩康司 響きあうギターの情熱

人気の《昼の音楽さんぽ》シリーズがリニューアル、「一流演奏家の皆さんをお迎えしてクラシック音楽をもっと身近に!」というコンセプトはそのままに、今季からは音楽ライター、山野雄大のご案内がついて90分に拡大。たっぷり愉しくお届けします。第2回は豪華ギター・デュオ! 冴えて豊かな色彩を魅せる凄腕の兄貴、鈴木大介さんと、煌めくリズム感にしなやかな詩情も見事な俊英、大萩康司さんをお迎えします。

情熱、繊細――
豪華ギター・デュオが見せる絶妙!

 

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ソリストとして大活躍のおふたり、デュオとしても共演を重ねてこれまた人気。今回はスペインをテーマにした選曲でバラエティ豊かに。1台でも「小さなオーケストラ」と呼ばれるほど豊かな表現ができるギター、2台になれば無敵。

大萩:同じフレーズを、一度目と二度目で違う奏者が弾くだけで表情が全然違いますしね。本番では何が起こるか分からない(笑)。

鈴木:ホールでお客様を前に弾いていると、演奏に対するレスポンスも違いますから。デュオの相手がそれに乗せられていればこちらも乗っていくし...。

大萩:それがソロと違うデュオの面白さ。大介さんは、盛り上がるところで一緒にがーっ!と行ってくれながら「お前ちょっと待て」と音楽で言ってくれることもある兄貴分。常に学びながら、僕も「これはどうですかっ!」って出していく(笑)。

150903_LunchiTimeConcert_interview2.jpg鈴木:時には僕の方が「あっ無理無理っ...先行って!」ってお任せしたり頼りにしてます(笑)。彼はアイディアやイマジネーションをとてもたくさん持っている。探究心が強くて僕も刺激を受けます。

大萩:お互いが何を考えているか、音楽だけでなく人同士としてコミュニケーションしていく中で知ることが大事。いっしょに飲み食いすることでも培われていきますね。


今回おふたりが弾く素晴らしく繊細な銘器にもご注目を。

鈴木:大萩君が弾く1962年製ブーシェは、和音の純粋な響きや音の粒立ちがもう最高。

大萩:コントロールするのがとても大変なんですけどね(笑)。

鈴木:僕の弾く1964年製フレタは、擦弦楽器的な不思議な倍音をもった楽器でいいんですよ。今好まれるギターの音は、ワインでいうと「呑んでるぜ!」とはっきりわかるタイプのものかも知れませんが、今回僕らが弾くのはブルゴーニュ・ワインのヴィンテージもののような響きを持った楽器です。良い楽器の実力をピンポイントで発揮させてくれる良いホールで、そこもたっぷり味わっていただきたいですね。

大萩:とても美味しいコンサートになると思います!

[聞き手/文 山野雄大(音楽ライター)]