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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

アウトリーチ

トリトンアーツ音楽隊による
親子で楽しむコンサート

基本情報

日時 2017年2月21日(火)14:20~14:40/15:00~15:30
出演 中川直子(ヴァイオリン) 海老澤洋三(チェロ) 髙橋朋子(ホルン) 五田詩朗(打楽器)
概要 実施会場:中央区立福祉センター 幼児室
対象者:幼児(1歳~5歳)自閉・多動、重度心身障害のお子さま等
人数:親子 約20組

レポート

障害のあるお子さんが通う「中央区福祉センター」で、初めてアウトリーチを行いました。演奏家は、中川直子さん(なおこおねえさん)、海老澤洋三さん(えびおにいさん)、髙橋朋子さん(ともこおねえさん)、五田詩朗さん(ごろうおにいさん)。1歳~3歳児を対象とする第一生命ホールの「ロビーでよちよちコンサート」で7年前から活躍している皆さんです。

1回目は1、2、3歳のお子さんと保護者の方、2回目は4、5歳のお子さんと保護者の方が対象でした。インフルエンザが流行っていた時期でもあり、当日参加したのは予定から少し減って、それぞれ約10組でした。

会場の幼児室に、最初に登場したのはチェロのえびおにいさん。チェロだけが演奏をはじめたと思ったら、トントントントン…と太鼓の音がして、ごろうおにいさん先頭に、演奏家たちが「ゆきやこんこ…」とみんなの知っている歌を演奏しながら入ってきました。お母さんや先生が手拍子をしてくれて、子どもたちも目を丸くして聞いています。

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次は、「どんぐりころころ」の歌に合わせて「どじょうがでてきて~」の後に、演奏家ひとりひとりが「こんにちは。ヴァイオリンの、なおこおねえさんです」などと自己紹介。
ヴァイオリンとチェロは、こすって音を出す楽器、ホルンは息をふーっと吹いて音を出す楽器、太鼓はたたいて音を出す楽器です、と説明しました。
チャイコフスキー「花のワルツ」を演奏すると、楽しそうに音楽に合わせて身体を思いっきり動かして踊る子も。ノリノリの姿があまりにかわいらしくて、お母さま方や先生たちからも思わず笑い声がおこります。

「おもちゃのチャチャチャ」では、「チャチャチャ」のところで手拍子してもらって、アンダーソンの「そりすべり」では、幼児室の鈴をお借りして皆で鈴を鳴らしながら音楽を楽しみました。3歳、4歳、5歳のお子さんでは、ちゃんとリズムに合わせて音楽と一緒に鳴らすことができたお子さんも多く、先生たちから「じょうず、じょうず」の声が。みんな楽しんでくれたようです。最後に「大きな古時計」を、ゆったりとお母さま方のおひざで聴いてもらいました。

170221Fukushicenter_report.pngのサムネイル画像

1~3歳児は20分間、4~5歳児は「山の音楽家」やヨハン・シュトラウスIIの「皇帝円舞曲」も加えた30分間のプログラム。大きな音が苦手で、最初泣いてしまってドアのところからそーっと最後までのぞいていたお友達もいましたが、最後まで思い思いに聴いてくれていました。

福祉センターの先生からも、「普段なかなかお子さんを連れてホールには行けないからと、お母さま方がとても喜んでいました」と言っていただきました。これこそ、まさしくホールに来られない方のもとへ音楽をお届けする「アウトリーチ」の目指すところであり、行かせていただいてよかったと、うれしく思いました。本当は気兼ねなくホールで楽しんでいただけるような企画もできるとよいのでしょうが、それは今後の課題と受け止めました。


(トリトンアーツ・スタッフ)