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トリトン・アーツ・ネットワーク

第一生命ホールを拠点として、音楽活動を通じて地域社会に貢献するNPO法人です。
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レポート

基本情報

日時 2016年9月6日(火)10:45~11:45
出演 Buzz Five(金管五重奏団)
[上田じん/佐藤友紀(トランペット) 友田雅美(ホルン) 加藤直明(トロンボーン) 石丸薫恵(テューバ)]
概要 実施会場:中央区立久松小学校 体育館
対象者:小学4年生3クラス
人数:計94名
助成等:文化庁「平成28年度劇場・音楽堂等活性化事業」

レポート

久松小学校にて金管五重奏団BuzzFiveによるアウトリーチ(4年生はじめてのクラシック)を行いました。

今日の暑さに負けない素敵なアロハシャツを着た出演者は、児童の元気な手拍子とともに演奏しながらの入場です。
演奏が終わると金管楽器の音を出す仕組みについてのお話しです。マウスピースに唇のブルブルという振動を伝えて、楽器の音につながるとのこと。唇が振動することで音が出る楽器であると学びました。

続いて児童と出演者による校歌共演です。児童は声という生楽器での参加です。よく声が出ていて、とても上手に歌えていました。なんとも贅沢な伴奏で、児童は気持ち良く歌えたのではないでしょうか。

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次は、それぞれの楽器の特徴を知ってもらい、それぞれの楽器が主役の曲の演奏です。

1番目はトランペットです。演奏者からは「金管の中では最高音域・速い・カッコイイの三拍子!!」との力強い発言。確かに華やかなイメージがある楽器です。運動会で馴染みがある曲<トランペット吹きの休日>の演奏では、児童は身体でリズムをとりながら楽しそうに手拍子していました。

2番目はホルンです。金管の中では管が最も長く、伸ばしたら7mもあるという説明に児童は驚いた様子でした。モーツァルト作曲<ホルン協奏曲>の演奏では、ホルンの美しくて深い音色とモーツァルトの上品な曲の調べに会場が包まれました。

3番目はテューバです。この大きな楽器の重さは15kgもあるとのことで、それを紅一点である女性が演奏しています。伴奏の最低音部を受け持ち、縁の下の力持ち的な存在である楽器との説明。ヴォーン・ウィリアムズ作曲<テューバ協奏曲>の演奏では、テューバの低音でどっしりとした温かい音色を児童は真剣に集中して聴いていました。

4番目はトロンボーンです。細くて長い管をスライド(伸ばすと低音、縮めると高音)することで音域を調節するなど、ユーモアを交えての説明。演奏曲は管のスライドが激しいヘンリー・フィルモア作曲<ラッサス・トロンボーン>。児童に近づいて歩きながら演奏してくださり、管のスライドを間近で見た児童は驚いたり凝視したりと、興味津々の様子でした。

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そして五重奏の<星条旗よ永遠なれ>では、まず始めに、それぞれの楽器の役割をわかりやすくする為に楽器ごとにわけて聴かせてくれました。骨組み部分を奏でるテューバとホルン、主旋律を奏でるトランペット、主旋律をより引き立たせる為に対旋律を奏でるトロンボーンともう1本のトランペット。この試みは音楽担当の先生からも大好評でした。金管楽器に興味をもった児童がいたとしたら、どのパートに(楽器に)どのような理由で興味をもったのか、気になるところです。

最後はマルコム・アーノルド作曲<金管五重奏曲>を演奏。児童による盛大な拍手の後にはアンコールを2曲も演奏してくださいました。シャンソンの代表曲<オー・シャンゼリゼ>では、会場にいる全員のリズミカルな手拍子もあり、ノリノリな演奏でした。

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以上で全てのプログラムが終了です。久松小学校の児童は大変お行儀が良くて反応も早く、演奏者は気持ち良く進行できたのではないかと思います。このアウトリーチで曲・楽器・もしくは演奏者の話術など、何かしら児童の心に留まるものがあれば・・・と願います。

サポーター 露崎裕子

プロフィール

Buzz Five  バズファイブ(金管五重奏団)
1997年東京藝術大学の同期生により結成。2000年学内オーディションにより藝大室内楽定期演奏会に出演したのを皮切りに、本格的に活動を開始。FIFAワールドカップ、日展オープニングセレモニーにて祝賀演奏など多くのイベントに招かれる。『ジャパン・ブラス・コンペティション2001』金管五重奏部門第1位、併せて、大賞、川崎市長賞、洗足学園賞を受賞。これまでに栗田雅勝、神谷敏の各氏に師事。演奏はもちろん、金管楽器の音色の様な明るいトークを交えながらの舞台進行には定評がある。
アウトリーチ活動の場でも大好評を博している。2004年、絵本「ボートが沈んだの誰のせい?」(パメラ・アラン作)に付随音楽の作曲を委嘱し初演。「絵本&生演奏」における礎を築く。2010年渡辺満里奈さんの音楽絵本DVD「ありがとうターブゥ」収録に参加。CDは、2002年「Disc Buzz」、2009年「バズーカ」、2013年「Buzz plays BACH」をリリース。2004年から(財)地域創造公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。2005年から(公財)埼玉県芸術文化振興財団「MEET THE MUSIC~アーティストが学校にやってくる」登録アーティストを務めるなど、全国各地にて演奏活動を行う。
[facebook] https://ja-jp.facebook.com/brassquintet.buzzfive